...少なくとも僕は最初のうちはむしろ無気味に感じたものです...
芥川龍之介 「河童」
...最初のうちは一回二十カペイカの出張教授をやっていたが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...最初のうちは、頭が空(から)っぽになって、何一つ考えられなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...最初のうちテナルディエ夫婦は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それと共にまた轟然(ごうぜん)たる一発、物置の屋根へ落ちてそこへ火がついたのを窓越しに見た七兵衛――奴等、最初のうちは、奴等のイカサマ大砲と違ったすばらしい洋式の本物がこっちにあって、そいつの仕返しを怖れていたに違いないが、こっちが相手にならないと見て、コケ嚇(おど)しを打ち出したな...
中里介山 「大菩薩峠」
...最初のうちは無言に星の数を数えていましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...それで生徒も最初のうちは自分の風采が揚らないので少しづゝ輕蔑しかけたものもあつたが現在ではみんなが能く服從してくれる...
長塚節 「教師」
...葛湯(くずゆ)を練るとき、最初のうちは、さらさらして、箸(はし)に手応(てごたえ)がないものだ...
夏目漱石 「草枕」
...宗吉も最初のうちは忠左衞門の恩に感じて居りましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...最初のうちは短い合間を置いて見えるようになることが判るだろう...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...しかし私は最初のうちはその少女を...
堀辰雄 「美しい村」
...最初のうちはそれでもあなたのお帰りが遅ければ遅いほど...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...最初のうちは絶えず御消息をおよこしになられた...
堀辰雄 「ほととぎす」
...最初のうちは、まだ私が家に帰って来ていないと思って遊びに来ないのだろうと思っていた...
堀辰雄 「幼年時代」
...これは最初のうちは成功と思われたが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...もっとも最初のうちは三太郎君も...
夢野久作 「卵」
...他の者共は航海の最初のうちは大抵支那海へ葬られたのであつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...最初のうちは、聖處女の前に跪いてでもゐるやうであつたヤンは、次第に身内が荒々しくなつて來るのを感じた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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