...最初のうちはコロンビーナもこの男といっしょに憂鬱になっていましたが...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...最初のうちは顔色をかえた会員も...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...書類を探し出させようとなすったの?』『最初のうちは有喜子一人に疑いがかかっていましたから...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...折角計画した遠乗りのコースをこのような海岸に変更されて最初のうち少からず鬱(ふさ)いでいたのだが...
大阪圭吉 「死の快走船」
...最初のうちは、頭が空(から)っぽになって、何一つ考えられなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は最初のうち幾晩も...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...最初のうちはそれは非常に料金が高く各家各室へつけるという訳には行かなかった...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...それから最初のうちは...
夏目漱石 「門」
...最初のうちは私共も隨分庇(かば)つて上げましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤も、最初のうちは、手當り次第に人を斬るだけでしたが、後には斬つた上に懷中を拔くやうになりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それも最初のうちは大祭日に限られていたが...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...最初のうちは支那人に歓待されたが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...最初のうちは彼女は頻に悶え苦しんだ...
水野仙子 「響」
...最初のうち彼は、そんな声を聞くたんびに髪の毛がザワザワとしたものであったが、しかし、それは一時的の神経作用といったようなものではなかったらしく、その後も同じような……又は似たような体験を幾度となく繰返したので、彼はスッカリ慣れっこになってしまったのであった...
夢野久作 「木魂」
...しかし最初のうち樫尾はそのような事を気(け)ぶりにも見せませず...
夢野久作 「暗黒公使」
...この絵巻物を開いた最初のうちこそ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...パンポルの女達は、最初のうちは、彼女がお孃さんのやうな綺麗すぎる手をしてゐるとか言つて、俄か仕立の働き女としての彼女の腕を疑つてゐたが、それどころか、立派な腕で、體に着榮えのある仕立物をすることが判つて來た...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...(この親切な人は誰だろう――)と同時に、(最初のうち、夢うつつに見た「おんな」の人か――)と思い当った、でも、それが「誰」であろうか、(葉ちゃんなら……)と胸をはずませてみたけれど、第一あの顔は葉子ではなかったようだし、それに、あの浪費家の葉子が、そんな金を持っているはずがないのだ...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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