...夜もすがら水声が聞える、曽良の句に、夜もすがら秋風きくや裏の山、といふのがあつたやうに覚えてゐるが、それに同じて夜をこめて水が流れる秋の宿同宿の老人はたしかに変人奇人に違ひない、金持ださうなが、見すぼらしい風采で、いつも酒を飲み本を読んでゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...城春にして草青みたりと笠打敷きて時のうつるまで涙を落し侍りぬ夏草や兵どもが夢の跡 芭蕉卯の花に兼房見える白毛哉 曽良」私はかくして芭蕉師弟が夏草に坐して涙を流したる心境の一部に接することの得たことを喜ぶのである...
村山俊太郎 「平泉紀行」
...わたくしはかつて芭蕉と病んだ曽良とが旅に別れた折のことなどを思ひ出した...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
...「ゆきゆきてたふれふすとも萩の原」わたくしは曽良の句を人ごとならず口ずさんだ...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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