...煢々孤独で唯友とするは書巻の外に無いから...
市島春城 「読書八境」
...下を硝子戸の本棚にして金字の書巻のギッシリ詰まった押入を背にして...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...当時籾山書店は祝橋向(いわいばしむこう)の河岸通(かしどおり)から築地(つきじ)の電車通へ出ようとする静(しずか)な横町(よこちょう)の南側(築地二丁目十五番地)にあって専(もっぱ)ら俳諧(はいかい)の書巻を刊行していたのであるが拙著『すみだ川』の出版を手初めに以後六...
永井荷風 「すみだ川」
...わたくしの家には父母のみならず祖父の手にした書巻と...
永井壮吉 「冬日の窓」
...いっこう書巻の上には注いでいず...
中里介山 「大菩薩峠」
...こうなるとおれも、生きのいいやつを、塗りのあざやかな吸物椀でグイグイ引っかけたくなったよ、と神尾主膳が一応、書巻を伏せて、咽喉をグイグイと鳴らしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...何かさし入りました」書巻の眼は鞠(まり)のように飛んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...それらの書巻に対する著名作家の関心を喚起しようとしたところ...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...伊達家文書巻之一に収めたものは...
穂積陳重 「法窓夜話」
...主人一書巻を展覧せしむ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...誰も絶待に手から書巻を放たぬ事とは解せぬのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...しかし書巻を尊崇(そんそう)して...
森鴎外 「渋江抽斎」
...本書巻末の年表参照...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...嘗に至ってはいわば書巻の知識であった...
柳田国男 「海上の道」
...また同書巻八志太(しだ)郡葉梨(はなし)村大字中藪田(なかやぶた)の沼...
柳田國男 「地名の研究」
...又同書巻十二、方言の条にも、一面に平らかなる低き地をアクツという...
柳田國男 「地名の研究」
...以前の自分には多少あった書巻(しょかん)の智識を...
吉川英治 「人間山水図巻」
...例えば本書巻頭における労働価値論における平均利潤の問題――またはいわゆる価値と生産価格との矛盾の問題――に最もよく露呈している...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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