...下を硝子戸の本棚にして金字の書巻のギッシリ詰まった押入を背にして...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...興動けば直(ただち)に車を狭斜(きょうしゃ)の地に駆(か)るけれど家には唯蘭(らん)と鶯(うぐいす)と書巻とを置くばかり...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...当時籾山書店は祝橋向(いわいばしむこう)の河岸通(かしどおり)から築地(つきじ)の電車通へ出ようとする静(しずか)な横町(よこちょう)の南側(築地二丁目十五番地)にあって専(もっぱ)ら俳諧(はいかい)の書巻を刊行していたのであるが拙著『すみだ川』の出版を手初めに以後六...
永井荷風 「すみだ川」
...卻て書巻に親しむ...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...家がなければ平生詩作の参考に供すべき書巻を持つてゐやう筈がない...
永井壮吉 「冬日の窓」
...書巻の間から求めようとしているのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...何かさし入りました」書巻の眼は鞠(まり)のように飛んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...梧前灯下(ごぜんとうか)に書巻を手にするのは皆この自証(じしょう)を挑撥(ちょうはつ)するの方便(ほうべん)の具(ぐ)に過ぎぬ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...私の思想が一体何んだ? 大抵は平生親しむ書巻の中(うち)から拾って来た...
二葉亭四迷 「平凡」
...同書巻第二十四主計上凡諸国輪調云々海松各四十三斤但隠岐国三十三斤五両凡中男一人輸作物海松五斤志摩国調海松安房国庸海松四百斤云々とあり...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...第4図 六足の馬それから、同書巻十一に、津軽辺で三歳の駒、左の耳に長(たけ)一寸九分くらいの角生え、曲り、黒く堅し、ただし本の方は和らかくして、また右の方にも生え立ちし角見え申し候と見ゆ...
南方熊楠 「十二支考」
...一冊の書巻として保存していた...
室生犀星 「芥川の原稿」
...本書巻末年表一五八八年の項および『モンテーニュを語る』一六四頁参照...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...本書巻末の年表参照...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...嘗に至ってはいわば書巻の知識であった...
柳田国男 「海上の道」
...また同書巻八志太(しだ)郡葉梨(はなし)村大字中藪田(なかやぶた)の沼...
柳田國男 「地名の研究」
...汝をおいてほかにこれを授けたいと思う者はいない」手ずから自著の書巻を積んでことごとく姜維に授け...
吉川英治 「三国志」
...書巻の気があることであった...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索