...壁に立掛けてある書きかけの水彩畫を見る...
石川啄木 「鳥影」
...義雄は自分が東京出發前後に書きかけた小説――面白くないので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...私みたいな、不徳の者が、兵隊さんの原稿を持ち込みするということに、唐突の思いをなされるかも知れませんが、けれども人間の真情はまた、おのずから別のもので、私だって、」と書きかけて、つい、つまずいてしまうのだ...
太宰治 「鴎」
...はじめに少し書きかけて置いたあのようなひとりの男が...
太宰治 「玩具」
...幾度か書きかけては...
田山花袋 「『田舎教師』について」
...別所が書きかけてる小説を百枚ばかり...
豊島与志雄 「浅間噴火口」
...二度も書きかけた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...書きかけたお経は反古(ほご)にしてしまいます...
中里介山 「大菩薩峠」
...書きかけて見ると何だか少し自分の事もかなり這入りそうで少し面はゆい所もあるが...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...窓ぎわの机の前にすわって手紙を書きかけたが...
久生十蘭 「あなたも私も」
...私は書きかけの原稿と萬年筆を持つて階下のサロンへ降りて行くのである...
堀辰雄 「エトランジェ」
...書きかけの原稿を私達に讀ませ...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...もしお前の方で欲しければと書きかけたのを消し...
「赤い貨車」
...そんなことみんなかきたくて、書きかけて、どうも下手にしかかけなくて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...きょうこそはと何時(いつ)でも書きかけながら話の本統にふれないでいて...
室生犀星 「玉章」
...「田沼」書きかけたが失敗した...
山本周五郎 「青べか日記」
...机の上には書きかけの原稿があり...
山本周五郎 「青べか物語」
...鳴門のあたりを雑に書きかけてある海図だった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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