...門を出て右へ曲ると...
石川啄木 「鳥影」
...寒い街角を曲る時などにふとあの外套の感触や黄色い釦(ぼたん)のことを想い出したが...
梅崎春生 「蜆」
...道はそれに沿って曲るらしかった...
梅崎春生 「日の果て」
...町角を曲ると、果して僕は地上に搦(から)みあっている怪しい人影を見つけた...
海野十三 「深夜の市長」
...一つ枝道(えだみち)を曲ると...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...橋を渡つて右へ曲る埋立てられた樣な田圃と小川の向ふは小山になり所まだらに低い木が生えてゐる...
千家元麿 「自分は見た」
...何とか曲るようになりませんか...
高村光太郎 「回想録」
...△十五萬圓の純益されば何程掛ければ堤防が完全に出來るかと云ふ御尋がございますれば凡そ一年二萬圓掛けましたら宜しい、年々二萬圓掛けてすれば立派な堤防になります、二萬圓掛けて何程の收穫があるかと云へば二十萬圓の上に出る、其中勞銀を取りましても十五萬圓の純益を得る、如何でございます、二萬圓掛けて十五萬の純益を得る、堤防費の資本である、資本を二萬圓出せば十五萬圓の純益を得る、斯ふ云ふ利益の多いことは世の中にない、何故にさう云ふ風に利益が多いかと云へば前の政府が四百年の間丹精を込めて積み立つた堤防の三百五十萬圓の價のある者がチヤンと周つて居る、(拍手起る)恰も親が家を造つて呉れたから子息の代になつて家賃を取ると同じで、屋根が剥れる、地震で曲る、それを手入さへすれば年々千圓百圓の家賃が取れる、前の政府の賜物の三百五十萬圓と開墾した富がチヤンとございますから、今は利益を取る計りになつて居りますから、僅か修繕費を二萬圓一年に掛ければ二十萬圓取れる許りになつて居るのを之を破壞する、諸君能く私は御訴へ申す積りでございますれども何分疲勞致して居りますから嘸御聽き苦しうございませうが、左樣な次第でございまして、一體此堤防に對する政府の責任と云ふものは復舊の工事をするにあるのです...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...暫くはまた右に折れ左に曲る街道を登り続けて行ったが...
田中英光 「箱根の山」
...それが重力の場の影響のために極めてわずか曲るだろうという...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...其角(そのかど)を曲る出前持の松公に逢つた...
徳田秋聲 「絶望」
...私は旅館の角を右に曲る...
外村繁 「落日の光景」
...その豆腐屋について曲ると半町ほど先に西閑寺(せいかんじ)という寺の門が小高く見えた...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...前に広い芝生(しばふ)を控えた応接間を左へ折れ曲ると...
夏目漱石 「道草」
...曲る時、まだ私達が見送っていたので、車窓から盛んに手を振ったりしました...
牧逸馬 「双面獣」
...何町か知らないが、狭い横町に曲る...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...川口の北へ曲る理由は...
柳田國男 「地名の研究」
...磯(いそ)の路(みち)は観(み)つつ曲る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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