...刷毛先(はけさき)を少し左へ曲げた水髪の鬢(びん)を吹かれる度に...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...肩を曲げたなり手を腰に組んだまま...
泉鏡花 「悪獣篇」
...それ……」「へへえ……」と塚屋は唇をひん曲げた...
犬田卯 「米」
...男の子を特別に女の子にして育てるというようなことはなかったと思うわ」「そうでしょうかしら」と真一は物悲しげに唇を曲げた...
海野十三 「三人の双生児」
...奥へゆこうとして身体をすこし曲げた...
海野十三 「少年探偵長」
...銅板を曲げた角(かど)の所にはどの道かなり無理がいっているから...
寺田寅彦 「断水の日」
...その場合にはそこに特殊の物理的な原因が存在して光線をば曲げたのであると吾々は解釈せねばならぬ...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...それから曲げた首を真直(まっすぐ)にして足の下(もと)にある粟と水を眺めた...
夏目漱石 「文鳥」
...殊更筆を曲げたような痕跡(こんせき)なく...
「予の描かんと欲する作品」
...つば広の帽子の片側ぶちを折り曲げたのを...
林芙美子 「瀑布」
...ある時臍を曲げた神様の一柱が罰として嵐を起こしました...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...おれは片方の手で五哥(カペイカ)銅貨や馬の蹄鉄(くつがね)を折り曲げたり伸ばしたりすることだつて出来たのに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...首を曲げたりしてゐるのさ...
牧野信一 「貧しき日録」
...そのひじを曲げたひざの上にのせていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...伸ばしたり曲げたりしながら...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...半楕円形に曲げた竹を取りつけて...
夢野久作 「能とは何か」
...どこかそこいらの道傍(みちばた)から引抜いて来たらしい細い草の茎(くき)を折曲げた間に...
夢野久作 「老巡査」
...孫兵衛が口を曲げた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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