...また曩日(いつか)の様に...
石川啄木 「天鵞絨」
...イ型一〇一号すると曩(さき)にカリフォルニアの沖合で...
海野十三 「空襲葬送曲」
...曩(さき)に行方不明になった松ヶ谷学士や...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...当時とは経済状態も曩日の観察をもって今日を卜することの迂愚なることはもちろんであるが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...……………………………小學の六年を省いた『ハンデキヤップ』を物ともせずに、更に四年から十六に滿たぬ若年で二高理科甲類へ、しかも首席の榮譽を擔つて合格した俊才振りは驚歎の的であり、母校の誇りでもあつたが、これより曩、四年の秋に發火演習に參加して、夜營や斥候で無理をした頃から兎角健康が優れず、二高入學と共に向う一ヶ年の靜養を醫師から勸告せられたのである...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...余は否(いや)でも曩昔(むかし)の非(ひ)を認(みと)めずには居られぬ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...曩に開國五十年紀念會を開くや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曩に高知政友会支部に紛擾あるや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曩きに憲政党内閣の時代に於て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...私が曩に懷徳堂で斯ういふことを申しました時...
内藤湖南 「大阪の町人學者富永仲基」
...此間に逢つたのは曩の博勞唯一人のみである...
長塚節 「痍のあと」
......
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...余曩キニ印度羅馬ノ諸地ニ遊ビ古廟老塚ヲ目撃スル二徃々是レニ類スルモノ有リキ...
※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]上漁史 「青塚ノ説」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...氏が維新の朝(ちょう)に曩(さ)きの敵国の士人と並立(ならびたっ)て得々(とくとく)名利(みょうり)の地位に居(お)るの一事なり(世に所謂(いわゆる)大義名分(たいぎめいぶん)より論ずるときは...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...ジョヴァンニが曩(さき)にバグリオーニ教授に逢ってからは...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...呉羽之介曩日の祈誓納受されしを知りて愈堕落の淵に沈む事その翌日の朝です...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...曩(さき)にわたくしは決することを得ずに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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