...◎不信任案は僅々九票の差なりしとは云へ兎も角も政府黨の勝利に歸して否決となり西園寺内閣の運命は茲に強固なる基礎に置かれし如くなるも曩に總辭職の噂傳へられて其一角既に崩落し二十三日の議會に於ては現内閣成立當時の原則たる山西兩系の政治的均勢明白に破壞され...
石川啄木 「雲間寸觀」
...イ型一〇一号すると曩(さき)にカリフォルニアの沖合で...
海野十三 「空襲葬送曲」
...曩(さき)に行方不明になった松ヶ谷学士や...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...曩(その)昔(かみ)の醜かりし毛虫ぞや...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...曩日(のうじつ)の雨で諸処水溜りが出来て...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...曩きに閣下が第十三議會に臨むや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曩きに憲政黨内閣の時代に於て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曩に開国五十年紀念会を開くや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曩に高知政友会支部に紛擾あるや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曩きに帝国党の組織に後援を与へ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...大きいのがあれば曩に拾つた小さいのは棄てゝ濱一杯にあさつた...
長塚節 「鉛筆日抄」
...芋植うる曩の日行きて...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...これは曩に長兄春水が藩に召されたのが機縁となつて居る...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...即(すなわ)ち曩日(さき)に政府に向かって忠告したる所以(ゆえん)なり...
福田英子 「妾の半生涯」
...」と私は曩(さき)に久しぶりで佐賀へ青服を着て帰つて来た友達をも頼みにしてゐた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...その子供は曩(さき)に申した皇子でありました...
宮原晃一郎 「拾うた冠」
...曩には先づ植物の名稱形状等を知らしめて人々に植物に對する親愛の念を起さしむる目的を以て...
村越三千男 「大植物圖鑑」
...曩(さき)にわたくしは決することを得ずに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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