...曠野を歩くと、まるで自分一人の世界にいるような感覚になる...
...この地域は人口が少なく、広大な曠野が広がっている...
...曠野に立って、青々と茂る草原を見下ろした...
...曠野を旅する人にとって、水や食料は命の糧である...
...夜には曠野に生息する動物たちの鳴き声が聞こえてくる...
...曠野の静けさを破つてゐたが...
芥川龍之介 「芋粥」
...何の手応(てごた)えの無いたそがれの秋の曠野(こうや)に立たされているような...
太宰治 「斜陽」
...人煙稀薄な曠野(こうや)の果てに...
寺田寅彦 「柿の種」
...甚だしいソフィスチケーションの迂路(うろ)を経由して偶然の導くままに思わぬ効果に巡り会うことを目的にして盲捜りに不毛の曠野(こうや)を彷徨(ほうこう)しているような気がする...
寺田寅彦 「二科展院展急行瞥見記」
...しかれども春色靄然(あいぜん)たる平原曠野に出ずるときにおいてはもし何物がもっとも不必要なるいな厄介者なるかと問わば必ずこの綿衣ならざるべからず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...この果知れぬ曠野が今にもまっ二つに裂けて...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...かえって無人の曠野(こうや)へ連れて来られたような心持を如何(いかん)ともすることができません...
中里介山 「大菩薩峠」
...ひとり曠野(こうや)に残された机竜之助...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつまでも節旄(せつぼう)を持して曠野(こうや)に飢えるのと...
中島敦 「李陵」
...あのシベリアの曠野を吹く強風に耐えるような丈夫な桿の小麦を作るのに...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
...曠野城の嫁入り前の女子が昼間稠人(ちゅうじん)中で裸で立ち尿をした空前の手際に...
南方熊楠 「十二支考」
...ハンガリアの曠野は真紅の葵の花がシンボルだ...
横光利一 「欧洲紀行」
...高山と曠野ばかりの国から...
横光利一 「欧洲紀行」
...久しくこの曠野の陣後にあって...
吉川英治 「三国志」
...ここ何川か、何とよぶ曠野か、名知らぬ草を、朱(あけ)にそめて、凄愴な殺戮(さつりく)は、彼らの手によって決行された...
吉川英治 「三国志」
...思いがけない曠野の家の人情にふれて...
吉川英治 「平の将門」
...おれは」と、曠野へむかって、一声喚(おめ)いた...
吉川英治 「平の将門」
...何しろもう曠野(こうや)に日は落ちかけているが...
吉川英治 「人間山水図巻」
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