...曙染(あけぼのそめ)の振袖(ふりそで)に丈長(たけなが)のいと白(しろ)う緑鬢(りよくびん)にうつりたる二八ばかりの令嬢の姉なる人の袖に隠れて物馴れたる男の言(ものい)ふに言葉はなくて辞儀ばかりせられたる...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...今はあの通り大きくなりけるよ)桜模様の曙染(あけぼのぞめ)...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...曙染の小袖に、細身の大小をさし、髪はたぶさに結い、前髪にはむらさきの布をかけ、更にその上へ青い藺笠(いがさ)を被って顔をつつみ、丁字屋の湯女(ゆな)たちにも羞恥(はにが)ましそうに、奥の離れ座敷に燕のように身を隠します...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...曙染(あけぼのぞめ)のりっぱな小袖...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...曙染(あけぼのぞめ)の振袖...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兩手にひしと曙染(あけぼのぞめ)の大振袖を抱いたまゝ」「裝束(しやうぞく)を變へて逃げたのか」「曲者はその小姓にきまつてゐますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お由利が抱きしめてゐたといふ曙染(あけぼのぞめ)の振袖がそのまゝにしてあり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...曙染(あけぼのぞめ)の振袖...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...両手にひしと曙染の大振袖を抱いたまま」「装束を変えて逃げたのか」「曲者はその小姓にきまって居ますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「綺麗なお小姓に誘われて、お嬢さんが庫裡へ行った――その後からお茶も呑まずについて行ったというのは、わけがある筈で」「成程、若い者の心持は、そう言ったものでしょうな」「そのお嬢さんが、曙染の振袖を、抱きしめたまま、眠って居たというのも、変な話じゃありませんか」平次は其処まで突っ込んで行ったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...曙染の振袖を犇(ひし)と掴んでいたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お由利が抱きしめて居たという曙染の振袖が其(その)ままにしてあり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...曙染(あけぼのぞめ)で...
長谷川時雨 「チンコッきり」
...紅(あか)い萩の裾模様(すそもよう)のある曙染(あけぼのぞ)めの小袖に白地錦の帯をしめた愛妾(あいしょう)のお糸の方が...
久生十蘭 「鈴木主水」
...曙染めの小袖(こそで)の袂(たもと)に顔をおしあてて泣きだした...
久生十蘭 「鈴木主水」
......
山川登美子・増田雅子・與謝野晶子 「恋衣」
...曙染(あけぼのぞめ)の小袖に...
吉川英治 「江戸三国志」
...曙染(あけぼのぞめ)の被布(ひふ)をきて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索