...かすかながら妙な曇りを落させた...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...俺の愛には曇りと固りとがある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...君の生活に曇りを與へたり...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...友だち中へ見せびらかすのが晴曇りにかゝはらない...
泉鏡花 「遺稿」
...薄曇りに唯茫(ぼう)として...
泉鏡花 「遺稿」
...將校たちは色曇り...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...微雪となり、微雨となりし空、雪と雨とは收まりたれど、いたく曇りて、日の暮るゝこと早し...
大町桂月 「冬の榛名山」
...樹間(このま)を洩れてくる折りからの晩春の薄曇りの陽を浴びて...
橘外男 「逗子物語」
...ぱっちりしていた瞳(ひとみ)も曇り...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...渋柿)*晩春の曇り日に...
寺田寅彦 「柿の種」
...曇り空の明るみが庭一面に澱んで...
豊島与志雄 「恩人」
...眼の曇りが薄らぎ底深い空洞を示しかけたが...
豊島与志雄 「林檎」
...曇りて風なく新寒窓紗を侵す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...山の下で待つうち、曇りとなり、三時半つひにお流れとなる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...冷え冷えと曇り立った暮方だった...
堀辰雄 「菜穂子」
...「……曇りの日のことなんてどうでも好いさ...
牧野信一 「悪筆」
...三日ばかり薄曇りが続いたあとで...
山本周五郎 「風流太平記」
...一寸の曇りもなければ不安の揺ぎもない...
吉川英治 「剣難女難」
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