...またしぐれだした蚤も虱もいつしよに寝ませう暮れ残る頂の枯すゝきすさまじい響の大空曇る時雨亭さんは近代人...
種田山頭火 「行乞記」
...暮れてゆくけはひ、暮れ残る梅の花、何となく悄然としてゐるところへ樹明君から呼び出しの使者が来た、さつそく学校の畜舎部屋へ出かける、Iさん、Jさん、そして樹明君が車座になつて酒宴が開かれてゐる、私もその中へとびこむ、うまいうまい、ありがたい、ありがたい、酔ふた酔ふた、……それから街へ、……F屋へ、Sへ、Mへ、たうとうKへ……ぼろ/\どろ/\……何が何やらわからなくなつた、……それでも跣足で戻つて、ちやんと自分の寝床に寝てゐた、命をおとさなかつたのは不思議々々々...
種田山頭火 「其中日記」
...暮れ残る道を取って返します...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...野の末の雲に音ある霰かな 蒼山茶花(さざんか)の日和や山のおしかゝる 同暮れいそぎして暮れ残る芒(すすき)かな 同人一人田中に立つてけさの秋 同いくつ並べても同じことですが...
正岡子規 「俳句上の京と江戸」
...残雪だけが暮れ残る...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索