...陽(ひ)はずんずん暮れて行くのだった...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...涙に暮れる枝垂柳(しだれやなぎ)よ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...暮れぬ間に湯島へ往って...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...夕暮れの冷気が通り過ぎた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...日が暮れてからひどい吹雪になったので...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...その日も暮れて街へはもう灯(あかり)の入る時分でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次はしばらく途方に暮れましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御主人も私も途方に暮れて居りますと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そろそろと陽が暮れかかると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...日の暮れきらぬうちからモスケッタ銃を腰だめにし...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...年の暮れまでにはまだ一月あるが...
人見絹枝 「世界記録と私」
...書かぬ文字言はぬ言葉も相知れど如何すべきぞ住む世隔る しみじみとこの六月程物云はでやがて死別の苦に逢へるかな 信濃路の明星の湯に友待てば山風荒れて日の暮れし秋 我泣けど君が幻うち笑めり他界の人の云ひがひもなく から松の山を這ひたる亡き人の煙の末の心地する雨休みなく地震(なゐ)して秋の月明にあはれ燃ゆるか東京の街大正十二年秋の関東大震災は今日から見れば大したことでもなかつたが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...滝本は、訊ねきれぬものが多過ぎて、途方に暮れた...
牧野信一 「南風譜」
...……大の男でせえ途方にも暮れようて...
三好十郎 「斬られの仙太」
...日が暮れるまえにチョット妙な事が御座いました...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...優に半日は暮れていますが...
吉川英治 「江戸三国志」
...劍道の達人だつた彼も途方に暮れたことを書いてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...陽は既に暮れかけている...
吉川英治 「剣難女難」
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