...暫らくは誰も口を利かなかつた...
石川啄木 「道」
...暫く立ちどまって...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...暫く呆然としておられましたが...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...暫く立つと皇帝は其仕事の捗り工合を見たくなつて來た...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...」と富子が暫くして云った...
豊島与志雄 「囚われ」
...暫くするとまた乳を求めます...
豊島与志雄 「肉体」
...ごく暫しの間のことで...
豊島与志雄 「祭りの夜」
...」といって暫く黙った後(のち)...
永井荷風 「すみだ川」
...與吉(よきち)は紙包(かみづゝ)みの小豆飯(あづきめし)を盡(つく)して暫(しば)らく庭(には)の騷(さわ)ぎを見(み)て居(ゐ)たが寮(れう)の内(うち)に然(ぽつさり)として居(ゐ)る卯平(うへい)を見出(みいだ)して圍爐裏(ゐろり)に近(ちか)く迫(せま)つた...
長塚節 「土」
...暫くして院長に大学出が来ると...
中原中也 「その頃の生活」
...時計を耳へあてて暫(しばら)く音を聞いてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...私は暫くデッキに出て...
林芙美子 「屋久島紀行」
...暫(しばら)くは惘然(ぼうぜん)として気の抜けた顔をしていた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「…………」七十と七十六になった老婆は、暫く黙って、秋日に照る松叢を見ていた...
宮本百合子 「秋の反射」
...暫(しばら)く腕組をして考えていた...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...4875帝(暫く考へて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...暫(しばら)くの間の陰気な境界(きょうがい)に対して...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...Y君は十二月も末に近い頃の或夕方教室から出て近所のレストランに夕食を摂りに行き其所で出会った友人と暫く散歩して教室へ帰って来た...
森於菟 「屍体異変」
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