...彼女は最近暗鬱な気分が続いている...
...彼の書いた小説は暗鬱な世界観が印象的だ...
...彼が失敗したことが原因で、彼の周りは暗鬱な雰囲気が漂っている...
...彼女は暗鬱な天気が続くこの地域を嫌っている...
...この作品は暗鬱な内容だが、ラストは希望が見える...
...ごっとん、ごっとん、のろすぎる電車にゆられながら、暗鬱でもない、荒涼でもない、孤独の極でもない、智慧(ちえ)の果でもない、狂乱でもない、阿呆感でもない、号泣(ごうきゅう)でもない、悶悶でもない、厳粛でもない、恐怖でもない、刑罰でもない、憤怒(ふんぬ)でもない、諦観でもない、秋涼でもない、平和でもない、後悔でもない、沈思でもない、打算でもない、愛でもない、救いでもない、言葉でもってそんなに派手に誇示できる感情の看板は、ひとつも持ち合せていなかった...
太宰治 「狂言の神」
...どこまでつづく暗鬱(あんうつ)ぞ...
太宰治 「正義と微笑」
...暗鬱(あんうつ)な空に日の目を見ない長い冬のあいだの楽しい炬燵(こたつ)の団欒(だんらん)や――ちょっとした部屋の模様や庭のたたずまいにも...
徳田秋声 「仮装人物」
...挺でも動かぬ暗鬱な意固地さで...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...暗鬱(あんうつ)悲惨なるが故(ゆえ)にロシヤを敬う...
永井荷風 「曇天」
...この暗鬱な一隅から僅に鉄道線路の土手一筋を越えると...
永井荷風 「日和下駄」
...じめじめした暗鬱の氣分のものは...
萩原朔太郎 「非論理的性格の悲哀」
...久し振りに逢うた友の顔はひどく暗鬱な顔つきに変つてしまつてゐた...
原民喜 「火の子供」
...入院後最も暗鬱な退屈な時であらう...
北條民雄 「癩院記録」
...かかる孤獨と暗鬱な風景の中に次第々々に生長して行つたのである...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...僕はその暗鬱さに親しみをさへ感じ出した...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...急に冷かさを失つて暗鬱な気に打たれるのであつた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...同伴しても此方で暗鬱になるだらう...
牧野信一 「余の倅に就いて」
...云ふべくもない暗鬱な情実におさへられてゐるのでもあつたが...
牧野信一 「夜見の巻」
...散らされた嵐を呼ぼうとするそして全線の中で波立つ水平をめぐる気負った清新さと共に労働の鼓動をうたう青年舵手を見たそれは没落の腐り水を洗う新ネフスキー街の掃除夫牢獄の暗鬱を吹き払うさわやかな秋の青嵐―――わたしらはこの日本一のみず/″\しさをもつ詩人に...
槇村浩 「人民詩人への戯詩」
...コールター葺の染工場がある」と云ふ書出しを持つた小栗風葉の「転々」は硯友社風の絢爛小説から自然主義に転化した当初の作品でこの陋巷居住者の暗鬱な生活を記録してゐる...
正岡容 「根津遊草」
...破邪顕正(はじゃけんせい)そのものの光、偽りを許さぬ剣の光の前に、暗鬱な、邪心を押しかくした心をもって、なんで抜いてみる気になれようか...
吉川英治 「江戸三国志」
...暗鬱(あんうつ)になった...
吉川英治 「治郎吉格子」
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