...するとその襖側(ふすまぎわ)のうす暗がりには...
芥川龍之介 「疑惑」
...忽ちうす暗がりを切り抜いてあり/\と眼前へ浮び上りました...
芥川龍之介 「地獄変」
...止めないと――」と大江山課長が火のようになって暗がりの中を進みいでたとき...
海野十三 「恐怖の口笛」
...暗がりの中で笑った...
海野十三 「俘囚」
...そして薄暗がりの中ながら...
海野十三 「流線間諜」
...暗がりの中でテーブルのそばの肘掛椅子をさぐり当てると...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...暗がりのなかに窓ぎわにすわって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...梯子(はしご)のようにまっすぐに上っていって二つの壁の間に暗がりに消えていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...長方形にくぎられたうす暗がりのなかに白い顔がくつきりと浮彫にされた...
中勘助 「銀の匙」
...そのとき厳かにつめたい彫像が急に美しい人になつて心もちはにかむやうにほほゑんだが「ただいまあかりを」とまたもとの彫像になつて暗がりのなかへ消えていつた...
中勘助 「銀の匙」
...暗がりの水溜りを避(よ)け/\云ふ声に...
中原中也 「亡弟」
...暗がりから牛を曳出したやうな男といふのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...庭の薄暗がりから出て...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...薄暗がりである故に気づかれもしまいと落ちついて...
牧野信一 「剥製」
...三畳の暗がりにお秋の弟が机に坐つて封筒張りをしてゐる...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
...どの路次の暗がりにも居ないところはなかつた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...彼女の影は暗がりで見る玉虫の妖しい光さながらに...
吉川英治 「私本太平記」
...庭の暗がりや床下から...
吉川英治 「宮本武蔵」
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