...さすがにまだ生暖い仄かな闇が残つてゐた...
芥川龍之介 「南京の基督」
...書齋の空氣は暖かに柔かに心を包むことを要する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...湯に暖められて艶々(つやつや)と上気した肌...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...後には暖い鼠色をした早川連嶺が...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...シャンベルタンの谷の冬の葡萄畑をロウザンヌ発大特急(グラン・ラピイド)の食堂車の窓から酔った眼が見るような一面に暖かい枯草色のテュニス絨毯なのである...
谷譲次 「踊る地平線」
...驟雨(しゅうう)の後に暖かい一陣の風が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...打晴れた初春のぽっかりした暖みなのに...
豊島与志雄 「同胞」
...臭い生暖(なまあたたか)い人込(ひとごみ)の温気(うんき)がなお更暗い上の方から吹き下りて来る...
永井荷風 「すみだ川」
...暖(あっ)たかにして楽々寝て見たい...
夏目漱石 「坑夫」
...さうして出来る丈暖(あたゝ)かい言葉を使つて感謝の意を表した...
夏目漱石 「それから」
...「暖かい所へ行って話そう...
野村胡堂 「女記者の役割」
...手足も暖まり頭輕く...
長谷川時雨 「煎藥」
...ところが、驚いたことにやっぱりコニャックであり、身体が燃え、暖まった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...奇暖鳥声春...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...風のない、暖かな一日で、陽に蒸された枯草が、溶けて土に浸みこむ斑雪(はだらゆき)とともに、あまく匂っていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...すごしてゐた‥‥‥‥舞踏の濟み際は非常に暖かであつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...五暖簾(のれん)から暖簾へ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...火でも消すように暖炉へ水をかける...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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