...山頂からの晩景は絶景だった...
...この小説は主人公の晩景を描いている...
...彼女の晩景は静かに過ごしたいと思っている...
...晩景の空気は心地よい...
...ピアノの伴奏で、晩景を合唱した...
...……此(こ)の心持(こゝろもち)で晩景(ばんけい)一酌(いつしやく)...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...晩景、留守を預るこの老番頭にあてて、津に出張中の主人(あるじ)から、里見氏の令夫人参宮あり、丁寧に宿を参らすべき由、電信があったので、いかに多数の客があっても、必ず、一室(ひとま)を明けておく、内証の珍客のために控えの席へ迎え入れて、滞(とどこお)りなく既に夕餉(ゆうげ)を進めた...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...廿七日、戊寅、霽、宮内兵衛尉公氏、将軍家の御使として、和田左衛門尉の宅に向ふ、是義盛用意の事有るの由聞食すに依りて、其実否を尋ね仰せらるるの故なり、晩景、また刑部丞忠季を以て御使と為し、義盛の許に遣はさる、世を度り奉る可きの由、其聞有り、殊に驚き思食す所なり、先づ蜂起を止め、退いて恩裁を待ち奉る可きなりと云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...穏(おだやか)に死なれる事が何故出来なかったでしょうか? 何故其生の晩景(ばんけい)になって...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...日も早や晩景に相なり候故...
永井荷風 「榎物語」
...晩景から電車の通らない築地の街は...
永井荷風 「十日の菊」
...「静かな晩景(ばんげ)でござりやす」竜之助はやり過ごした旅人を見送っていたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...三年ばかり前の晩景(ばんげ)...
中里介山 「大菩薩峠」
...へんにうすぐらくしめつた森の奧の晩景を...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...同日の條武州者着于手越驛云々また今日晩景秀澄自美濃國(去十九日遣官軍所被固關方之也)重飛脚於京都申云...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...極暑の晩景(ばんけい)...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...どこの家も長閑(のどか)な団欒(だんらん)の晩景で...
牧野信一 「鬼涙村」
...何処の家も長閑な団欒の晩景で...
牧野信一 「鬼涙村」
...霧の深い晩景(ばんがた)であツた...
三島霜川 「昔の女」
...それ故眠元朗はこの褐色の晩景をあるくたびに...
室生犀星 「みずうみ」
...――眠元朗は退窟と倦怠とをなお二重にとり廻したようなこの晩景のなかに...
室生犀星 「みずうみ」
...晩景は尚さらと奉存候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...晩景に汽船の上で水夫が二人激しい喧嘩をした...
山本周五郎 「青べか日記」
便利!手書き漢字入力検索