...晩方など、用のない米兵が遊びに来て、小さい子供にバナナやチョコレートをやったりする...
石川欣一 「比島投降記」
...先月の半ば頃一日(あるひ)晩方の事……」この時座敷寂(しん)として由井が浜風陰々たり...
泉鏡花 「活人形」
...寛文(かんぶん)十二年二月二十一日晩方...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...山紫水明とは、平生唯文字上に知りて、晩方になれば、水があかるくなるならむ位に思ひたるが、今はじめて、實際見て、その妙趣を知りぬ...
大町桂月 「國府臺」
...晩方、Jさんが白菜二玉持つてきてくれた、見事々々...
種田山頭火 「其中日記」
...晩方から寄席(よせ)へ行って...
徳田秋声 「足迹」
...気楽な身分じゃないんですからね」晩方になると...
徳田秋声 「あらくれ」
...晩方からおりおり湯島の親類の方へ遊びに行った...
徳田秋声 「黴」
...ある晩方年始の礼に来た山内は...
徳田秋声 「黴」
...裏木戸一翌日の晩方...
徳田秋声 「縮図」
...お増から身のまわりの物などを一ト通り分けてもらって、その家の二階に住まうことになったお今は、初めて世帯でも持つときのような不安と興味とを感じながら、ある晩方に、浅井の家を出て行ったのであった...
徳田秋声 「爛」
...お芥子坊主は、その次の晩方も、次の次の晩方も、同じやうに庭へ来て謡ひました...
野口雨情 「仲のわるい姉妹」
...そして晩方僕の発議で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...※次の晩方です...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...晩方の家々の炊事の煙が靄とも霧とも分らない一種の茫とした調子で...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...晩方、私はS酒場へでかけた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...晩方には大急ぎで...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...おおかた晩方までのおつもりで出やはったのでございましょうが」「じゃあ私も...
吉川英治 「宮本武蔵」
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