...毎晩點火(とも)る譯ではない...
石川啄木 「天鵞絨」
...……晩に雪が来ようなどとは思いも着かねえ...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...蟇の子がなくなってしまいました」晩になって彼が帰って来ると...
魯迅 井上紅梅訳 「鴨の喜劇」
...決してその晩吹かなかった筈だ...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...あの晩彼女(あれ)が言ったことは...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...大抵一晩位は泊っていってくれる...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...「今晩は」その人影は早くも...
中里介山 「大菩薩峠」
...晩餐(ばんさん)の支度をしている妻の傍で冗談口をききながら...
中島敦 「光と風と夢」
...秋晩巡二北邑一先王遺制省二秋収一行到二辺荒一意更愁 村似二癈人痿不一レ起 民如二墜葉散難一レ留 寒流病レ渉纔横レ木 衰草救レ飢猶牧レ牛 非レ有二問窮連日苦一那看紅樹百峰秋章句のうち...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...運甓居雑詠百年旧府嘆二榛荊一四面山河自作レ城 十日雲容多北走 二州水勢尽西行 遠書毎托二海商至一閑話只憑二山衲迎一羇官雖レ孤幸無レ恙 回レ頭已没幾同庚公篁渡此地名区慰二老孱一風光秀偉満二衰顔一東西来合巴回水 南北相臨鼎峙山 亜竹檀欒遶二旧郭一遺民絡繹渡二荒関一晩晴試望二公篁渡一人在二灘声嵐気間一ともに山国盆地の郡衙三次の地勢風光気象を実に即いて髣髴と描出してゐる...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...今晩も現に、大谷千尋に相違ないと思う男と、花房一郎は大谷千尋を捕えることが出来るか出来ないかと言う事で大変な議論をしました」「フーム、それは面白い」「いや部長、あまり面白くはありません、花房一郎が警視庁に奉職してから、こんなに犯人に愚弄された事はありません、兎に角大谷千尋という人間は、世にも恐るべき兇賊です」「それを何んとかして逮捕しなければならない、三ヶ月の間に銀行を三つも襲撃し、人間も六人もあやめて居る、――世間は囂々(ごうごう)として我々当局者を攻撃して居る有様だ...
野村胡堂 「青い眼鏡」
...晩酌でもやつて居るんぢやないか」八五郎はこんな事を言ひます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その晩のうちにお夏を浪人大井半之助に手渡してその保護に委(ゆだ)ね...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いざという日の前の晩から行方(ゆくえ)知れずになったのですから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二十年前の大晦日の晩に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大将はその肩をたたいて、「参謀長、きのうの晩は、ちょっと失敗だったな...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...毎晩のように飲みにでかけ...
山本周五郎 「青べか物語」
...その晩、高麗村の峡谷(きょうこく)から命からがら逃げ出して来た阿佐ヶ谷神楽の仲間の残りは、運わるく、二子(ふたご)の池のほとりでこの女に出っくわして、肝(きも)を消し、中には早腰を抜かした者もあって、散々な目に会いました...
吉川英治 「江戸三国志」
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