...晩の食事を了(おわ)ってからのことである...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...その晩の食事のどんなに淋しかったことか! 誰一人口をきく者もいなかった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...早くも晩秋の太陽が沈みかけていて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...そこは立派な晩餐のための特別席で...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...ヴェネディヒで二十五日の晩おびただしい人が狭い暗い町をただぞろぞろ歩くのを見てさびしい思いをしたきりでしたが...
寺田寅彦 「先生への通信」
...南部屋敷を七兵衛が覘(ねら)った晩は...
中里介山 「大菩薩峠」
...それよりも、友さん、お前は今晩、ここで、わたしと一緒に寝て悪いという証拠があるのですか」「ばかにするない」「ばかにするどころですか、わたしは、今晩に限って友さんが可愛くてたまらないのよ、ねえ、怒らないで考えてごらんなさい、友さん、お前にはおかみさんは無いでしょう」「ばかにするな、こん畜生!」「怒らないでさ...
中里介山 「大菩薩峠」
...と解(わか)っているが晩になると又はっと思う...
夏目漱石 「それから」
...その晩、いざ神田へ引揚げようという時、「八、こいつは少し変じゃないか」平次はいきなりこんな事を言うのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...毎晩飯が済むと仕事の残りを持って行って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...純粋なパリイ人の調子で「今晩は」と云つた...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...見返りに求めるのは、俺のヨットを数百キロメートル操縦することと、明日の晩、満潮時ヨットに乗ることだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...今夜もこの後の幾晩も...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「琴」
...一晩じゅう雪に吹き迷わされになりながらここへ宮はお着きになったのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...つい先頃の話、わたしの家から五里ばかり離れた・ドルドーニュ川の河上の・ベルジュラックで、ある人妻が、前の晩に、生れつき気むずかしいその夫からひどく責めたたかれたので、おのれの命と引きかえに夫の乱暴から逃れようと決心した...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一〇四小正月の晩には行事甚(はなは)だ多し...
柳田国男 「遠野物語」
...こよい一晩休んだら...
吉川英治 「三国志」
...さびしかろうが徳島まで一日ひと晩の辛抱(しんぼう)じゃ……」啓之助は落ちつきのない様子で...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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