...でもつぎの晩(ばん)...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「小夜啼鳥」
...とにかく今晩は、蚯蚓も鳴こうというあたゝかさだ...
石川欣一 「山を思う」
...其の晩彼は私を捕まえて...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...晩年に到るまで、彼はこの旧宅に手を入れることは容易に承諾しなかった...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...一軒に一晩ずつ泊っても四晩泊れる――と...
中里介山 「大菩薩峠」
...朝から晩まで給仕さんが...
中里介山 「大菩薩峠」
...そしたらある晩、学校から帰って来たX君をつかまえて、奥さんが「貴方(あなた)この頃ずっと顔色が悪いようだが、どこか悪いのじゃありませんか」と心配そうに聞いたそうである...
中谷宇吉郎 「百科事典美談」
...「今度御光来の節は久し振りにて晩餐でも供し度(たき)心得に御座候(そろ)...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...今晩の多与里の悩ましく輝かしく...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...――お月様は明日の晩も出るが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一と晩口をおかずにしゃべるのだけは止してくれ」「まだ謎か何んか考えるんで」「考えなきゃならないことがうんとあるよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...おいらを渡さないで呉れ! 今夜ひと晩だけ眠らないで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...それが昨日の晩は今吹いてゐるやうな――騷がしく強い――のではなくて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...今晩は、ひとつ旗に絡(から)まるお前の夢について……」語らないか――と僕が、静かに目を瞑(つむ)りながら徐(おもむ)ろに首を傾(かし)げると彼は、「スリップスロップ!」と唸りながら慌てて洋盃(コップ)を傾けると、立ちあがって壁の旗を取り下しにかかった...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...「明日の晩だ...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...若様のためには、お部屋もお庭も、食卓も寝台も、独りでいることも大勢と一緒にいることも、朝も晩も、すべての時間が一つであり、すべての場所が勉強部屋でありましょう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...――これは毎晩欠かさず調べにまいるのですが...
山本周五郎 「風流太平記」
...ひそやかな、陣中の一房へ、曹操はその晩、賈(かく)を呼びよせていた...
吉川英治 「三国志」
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