...僕は朝から晩まで機械のごとく働かねばなりませんから...
有島武郎 「或る女」
...外(ほか)に欲もなき晦日(みそか)の晩かな...
石川啄木 「悲しき玩具」
...其晩から、かの立派な鞄から出した、手拭やら半襟やらを持つて、源助さんは殆ど家毎に訪ねて歩いた...
石川啄木 「天鵞絨」
...ぽつぽは、そんな晩には、さびしさうに、夜でも、「ぽッぽゥ、ぽッぽゥ...
鈴木三重吉 「ぽつぽのお手帳」
...父は、その晩、七時頃にお帰りになって、岩見さんは、まだお年もお若いのに、なかなか立派なお人だ、こちらの気持も充分にわかって下さって、かえって向うのほうから父にお詫びを言って、自分も本当は女のお子さんには、あまり文学をすすめたくないのだ、とおっしゃって、はっきり名前は言わなかったが、やはり柏木の叔父さんから再三たのまれて、やむなく父に手紙を書いた御様子であった、と父は、母と私に語って下さいました...
太宰治 「千代女」
...自分は、毎晩、それでもお店に出て、子供が、実は少しこわがっている小動物などを、かえって強くぎゅっと握ってしまうみたいに、店のお客に向って酔ってつたない芸術論を吹きかけるようにさえなりました...
太宰治 「人間失格」
...何かこうゆっくりと良夜を楽しみたいような気持のする晩であった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...何時行つても好い室はないにしても一晩くらゐ都合をつけてくれるだらうと云ふやうなことで...
田中貢太郎 「提燈」
...晩酌には、同病相憐むといつた風で、尺八老に一杯おせつたいした、彼の笑顔は焼酎一合のお礼としては勿躰ないほどよかつた...
種田山頭火 「行乞記」
...毎晩のみに来てやるぞ...
豊島与志雄 「潮風」
...ところが、或る晩、彼に不思議なところで出逢った...
豊島与志雄 「死ね!」
...「昼間も晩も、寝ている時の方が多くなりましてね...
豊島与志雄 「自由人」
...一晩中、雪が降り続いていました...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...其(そ)の晩(ばん)勘次(かんじ)は二人(ふたり)を連(つ)れて近所(きんじよ)へ風呂(ふろ)を貰(もら)ひに行(い)つた...
長塚節 「土」
...其晩から大熱を發して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...活動館の切符売場の歳晩風景である...
正岡容 「大正東京錦絵」
...今晩行くかも知れない...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...それはいつかの汁講(しるこう)の晩...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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