...縞目も見えぬ洗ひ晒しの双子の筒袖の...
石川啄木 「足跡」
...さて晒(さら)しやうは縮(ちゞみ)にもあれ糸にもあれ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...三年間を風雨に晒(さら)した後に石で造った墓に収めたと云うことである...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...外の椽側(えんがわ)に置いた手燭(てしょく)の燈(ひ)が暗い庭を斜(ななめ)に照らしているその木犀(もくせい)の樹の傍(そば)に洗晒(あらいざら)しの浴衣(ゆかた)を着た一人の老婆が立っていたのだ...
沼田一雅 「暗夜の白髪」
...若い娘の死に恥を晒(さら)させるでもあるまいという町役人のはからいで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...顔の晒布(さらし)を取りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...死骸になつて晒されてゐるといふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日毎に迫る危機に晒されて...
原民喜 「壊滅の序曲」
...私は私の胸のうちを洗いざらい晒してしまうのが怖かったの...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...あからさまに優柔不断の姿を晒していたので...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...市場に四日も店晒しになってたような羊の肉で拵らえるフリカッセーなぞたあ物が違いますからね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...今の世間の実際に女子の不身持にして辱(はじ)を晒(さら)す者なきに非ず...
福沢諭吉 「女大学評論」
...全て白日のもとに晒す事も出来るが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...道春筆を執って、何月何日何貫目、何屋誰へ、縮緬五巻、晒し五反、代幾何(いくら)、何某誰殿へ、使い誰と、一字一点毛頭まで、うの毛ほども違いなく、両手に提(さ)げる大帳を半日ばかりに書きしまい、これでも銀(かね)にならぬかと、空嘯いておわしければ、家城大いに肝を潰し、絶入(ぜつじゅ)するほど我(が)を折りけり...
南方熊楠 「失うた帳面を記憶力で書き復した人」
...その晒(さら)されたような白い腹は...
室生犀星 「寂しき魚」
...羅馬(ローマ)の町の辻に晒(さら)しものにして...
吉川英治 「江戸三国志」
...奈良の晒布(さらし)売り...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...槍の先に濡れ晒布(ざらし)を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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