例文・使い方一覧でみる「時たま」の意味

...時たま『幸福』にめぐり遇っても... 時たま『幸福』にめぐり遇ってもの読み方
芥川龍之介「一夕話」

...そして時たま起こる狩猟用の角笛の音は人間がその後にいることを証拠だてた...
ソーロー　Henry David Thoreau 神吉三郎訳「森の生活――ウォールデン――」

...御耽溺とは申しても、下衆の者たちのやうに正体を失ふほどに酔ひつぶれ、奇妙な事ばかり大声でわめきちらし、婦女子をとらへてどうかうといふやうな、あんなものかとお思ひになると、とんでもない間違ひでございまして、将軍家に於いては、その頃お酒の量が多くなつたとは申しながら、いつも微醺の程度で、それ以上に乱酔なさるやうな事は決して無く、お膝さへお崩しにならず、さうして、女房たちを召集めておからかひになるとは言つても、ただ御上品の御冗談をおつしやつて一座を陽気に笑はせるといふくらゐのもので、あさましい御享楽をなさつて居られたわけでもないのでございますが、いやしくも征夷大将軍、武門の総本家のお方が、武芸を怠り和歌にのみ熱中し、わけもない御酒宴をおひらきになり婦女子にたはむれていらつしやる時には、御身分が御身分でもあり、ひどく目立つ事でもございますから、やつぱり御耽溺と申し上げなければならぬやうな結果になり、私たちお傍の者も、終始変らず将軍家を御信頼申し、お慕ひ申してゐながら、それでも、時たま、ふいと何とも知れず心細くなる事がございました...
太宰治「右大臣実朝」

...時たま友人たちと... 時たま友人たちとの読み方
太宰治「女類」

...竹内氏が時たま雑誌に発表せられる支那文学に就いての論文を拝読し...
太宰治「惜別」

...……時たま、ひとりで、ひどく沈んでいるけれども、そのさまが、いっそう女のひとの心を、かゆがらせる...
太宰治「人間失格」

...それでも時たま、復員の青年などが、小説の話を聞かして下さい、などと言ってやって来る...
太宰治「母」

...時たま純日本的に涼しい品を見かけることがある... 時たま純日本的に涼しい品を見かけることがあるの読み方
寺田寅彦「涼味数題」

...……時たまではあったけれど... ……時たまではあったけれどの読み方
ドストエーフスキイ神西清訳「永遠の夫」

...生涯（しょうがい）のうちに時たま輝いた仄（ほの）かな光は... 生涯のうちに時たま輝いた仄かな光はの読み方
ロマン・ローラン　Romain Rolland 豊島与志雄訳「ジャン・クリストフ」

...私（わたし）さへ身を節倹（つめ）れば時たまはお口に合ふ物お小遣（こづか）ひも差あげられるに... 私さへ身を節倹れば時たまはお口に合ふ物お小遣ひも差あげられるにの読み方
樋口一葉「十三夜」

...時たま集めることが出來た乏（とぼ）しい蒐集に比べては... 時たま集めることが出來た乏しい蒐集に比べてはの読み方
ブロンテイ十一谷義三郎訳「ジエィン・エア」

...時たま警官がいる... 時たま警官がいるの読み方
フレッド・Ｍ・ホワイト　Fred M. White 奥増夫訳「諜報部」

...傍らの小川のせせらぎの音が時たま酷く長閑に響いてゐたのを... 傍らの小川のせせらぎの音が時たま酷く長閑に響いてゐたのをの読み方
牧野信一「変装綺譚」

...時たま私の空虚を覗つて押し寄せる寂寥や... 時たま私の空虚を覗つて押し寄せる寂寥やの読み方
水野仙子「輝ける朝」