...今日は午前中は日差しが強かったが、昼過ぎに分陰が出て、少し涼しくなった...
...昼過ぎまで待ちぼけを喰(く)わされてしまった...
有島武郎 「カインの末裔」
...そこと知られぬ吹上(ふきあげ)の終夜(しゆうや)せはしき声ありてこの明け方に見出でしはつひに覚めゐしわが夢の朝顔の花咲けるさまさあれみ空に真昼過ぎ人の耳には消えにしをかのふきあげの魅惑(まどはし)に己(わ)が時逝(ゆ)きて朝顔のなほ頼みゐる花のゆめ八月の石にすがりて八月の石にすがりてさち多き蝶ぞ...
伊東静雄 「詩集夏花」
...お昼過ぎ、私が独で唖の女中の御給仕で(これが秀ちゃんの日記にあったおとしさんだ)御飯をすませても、諸戸が父親の部屋から帰って来ぬので、独で考えていても気が滅入るばかりだものだから、食後の散歩旁々(かたがた)、私は又しても土蔵の裏手へ秀ちゃんと目の話をしに出掛けた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...日曜日で昼過ぎまで雨が降っていて...
田中貢太郎 「妖影」
...昼過ぎに行って見ると...
寺田寅彦 「芝刈り」
...冬の昼過ぎ窃(ひそ)かに米八(よねはち)が病気の丹次郎(たんじろう)をおとずれたのもかかる佗住居(わびずまい)の戸口(とぐち)であったろう...
永井荷風 「すみだ川」
...朝まだきより小雪ちら/\と降りそめしが昼過ぎて歇む...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...昼過四時頃驟雨雷鳴...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...昼過霰の窓打つ音せしが夕方に至りて歇む...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...昼過に何か少し取込んだ用でもしていると日の短くなったことが際立(きわだ)って思い知られるころである...
永井荷風 「枇杷の花」
...吹き添ふ微風に裏町の泥濘(ぬかるみ)も大方はかわきしかと思はれし昼過...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...昼過には刑事が来た...
夏目漱石 「永日小品」
...三日の昼過ぎになっても返して来ず...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...帰ったのは昨日の昼過ぎで――」滝松――巾着切り上がりという...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...折悪しくその日は昼過ぎから大夕立...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お昼過ぎると陰気なコットンコットンがはじまる...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...其翌日の昼過ぎ本郷の一友人を尋ねて...
二葉亭四迷 「平凡」
...その翌日の昼過ぎ頃は八重山なのである...
山之口貘 「野宿」
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