...何故なれば、自分は決して此土地の盛岡であるといふことを忘れなかつたからである、市の中央の大逵(おほどほり)で、然も白昼、穢(きた)ない/\女乞食が土下座して、垢だらけの胸を披(はだ)けて人の見る前に乳房を投げ出して居る! この光景は、大都乃至は凡ての他の大都会に決して無い事、否、有るべからざる事であるが、然し此盛岡には常に有る事、否、之あるがために却つて盛岡の盛岡たる所以を発揮して見せる必要な条件であるのだ...
石川啄木 「葬列」
...』五四 昼と夜『いつかの雲雀のまはりで廻つてゐた薪の燃えてゐる炉のお話が何処かへ行つちやつたやうですね...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...昼間は二直制...
梅崎春生 「桜島」
...昼頃になって、私は眼がくらくらし始めた...
梅崎春生 「腹のへった話」
...腹をこわしているので朝と昼とはうどんを差入れてくれるように頼んでもらった...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...昼間でもうす暗い場所です...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...昼食にありつくとしようか」そこで私達は物置の外に出た...
大阪圭吉 「死の快走船」
...全山ことごとく樹木鬱蒼(うっそう)として昼なお暗く...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...昼となく夜となく一行をなやましました...
豊島与志雄 「アフリカのスタンレー」
...くたびれるから昼はなるべく気を抜いて演る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...昼の終り、日東紅茶のサンドイッチとって食べる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...昼は蝙蝠同然樹からぶら下がって睡り...
南方熊楠 「十二支考」
...ベルレーヌの前のベンチにお昼からいるって書いてあるから...
横光利一 「旅愁」
...内を覗いてみると昼もほの暗く...
吉川英治 「私本太平記」
...昼は蓬莱山(ほうらいさん)の絵ともみえた竹生島(ちくぶしま)が...
吉川英治 「神州天馬侠」
...こちらは白虎山の由緒(よし)ある旧家で、昼、おぬしが村の居酒屋で出会ったのはご舎弟のほうで独火星の孔亮(こうりょう)とよばれ、そちらはご総領の毛頭星の孔明(こうめい)と仰っしゃるお方だ」「これは……」と、武松もへりくだって、床にひざまずこうとすると、兄弟は双方から彼の手を取って、「とんでもない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...白昼、しかも、靫負庁へ、自分で行くとは」「はははは...
吉川英治 「平の将門」
...この人の出さかる海岸開きの真ッ昼(ぴるま)だっていうのに...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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