...どちらかいえば、妻子のある私と関係しただけでも、桂子に好意の持てぬような姉までが、その夜は、彼女に同情し、彼女の災難をともに心配し、風が強いから、泊っていったらどうか、これからも昼間、時々、遊びに来るように勧めていた...
田中英光 「野狐」
...そして昼寝して晩飯をたべて...
種田山頭火 「其中日記」
...昼も夜もなくなつた...
種田山頭火 「其中日記」
...夜のときは昼であるという...
知里真志保 「あの世の入口」
...死人のいる室(へや)の中にそんなふうに昼間から蝋燭がともされてるのは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...温泉の町も昼の光景は見る事が出来なかった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...Seigneur(セニウール),c'est(セ)trop(ツロ)!Vraiment(ウレーマン)je(ジユ)n'ose(ノーズ)……(こほろぎ)泣いても泣いても泣き足らで夜は夜もすがら昼さへも猶泣きやまぬ(こほろぎ)のその悲しみは知らねどもあらんかぎりの悲しみを声のありたけ泣きすだくの身ぞ羨し...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...其(その)神秘的な美しさは、朝の光の中に最もよく発揮され、昼近い陽が、展望台の影を岩から海へ落すと共に終るのでした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...それにしても一昼夜燃えつづける火のなかで助かつてゐたとは恐しいことだ...
原民喜 「星のわななき」
...雨のそぼ降る日の昼であった...
火野葦平 「花と龍」
...夜の部も昼のうちに売切れてしまふという盛況...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「金色」昼ほどの笑はない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...白昼婦女に弄れる野卑なる酔漢であつた...
牧野信一 「川蒸気は昔のまゝ」
...札場の若い男が昼の桝(ボックス)に長々と寝て西瓜(すゐくわ)の皮をペン小刀(ナイフ)でむいて居る詩であつた...
眞山青果 「茗荷畠」
...年かさの生徒たちは、昂然と本の包みを高く左の肩に押しつけたなり、風に向かって、昼飯を目あてに、右腕で舵を取ってゆく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...大将が昼も帰らずに暮らしていたりすることで尚侍は困っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...第一昼間人間の作っておく路などを...
柳田国男 「山の人生」
...」駅へ迎いに行くときから明日の昼の招待について考えていたこととて...
横光利一 「旅愁」
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