...けさも朝寝、といつても五時過ぎ、咳で覚めたのである、いやな夢も見たのだ、小人夢多し、是非もないかな...
種田山頭火 「其中日記」
...遠い将来のことは是非もないが...
中里介山 「生前身後の事」
...是非もないといえば是非もないことで...
中里介山 「大菩薩峠」
...最初からそういう無目的を目的として発向するなら是非もないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...色気より食い気ざかりで是非もないことです...
中里介山 「大菩薩峠」
...是非もない次第であった...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...これは是非もないことかもしれぬが...
平林初之輔 「乱歩氏の諸作」
...お主の出世の為とあらば是非もない――と引き受けて...
牧野信一 「彼に就いての挿話」
...」「殴らずにはゐられない……」「エミにいはせると商売の弱味で是非もないといふんだが――」「馬鹿なツ!」「だから僕はエミも怪しいと思ふんです...
牧野信一 「街角」
...去年中から頻(しき)りに帰国の事を申し遣(つか)わして今か今かと待っていたけれどもそちらにも忙しい事があって帰れないというのは是非もない...
村井弦斎 「食道楽」
...郷土研究記者が悪口を言われたのは是非もないことであったが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...是非もない儀...
吉川英治 「大岡越前」
...見る見る心臓が破裂するばかり息づまって来たのは是非もない...
吉川英治 「剣難女難」
...誠実をもって人に接してゆきたい」「その誠実の通じる相手ならいいでしょうが」「通じる通じないは人さまざまで是非もない...
吉川英治 「三国志」
...心から服さぬものは是非もない...
吉川英治 「三国志」
...……さるにては是非もないが」独り嘆くようにいっていると...
吉川英治 「新書太閤記」
...そちらの気がすすまないと云うなら是非もないが』『…………』『いや...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...(斬られては損)(死にたくない)(なるべく他人に当らせて――)というような雑念の傍らに刃物をふり廻している牢人たちが、歯ぎしりしても、一人の武蔵を斬り仆し得ないのみか、却って、その死にたくない奴が、盲目(めくら)あたりに真っ向から割りつけられたりしてしまうのも皮肉ではあるが、是非もない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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