...其眼はわしが是迄人間の眼に見る事の出来なかつた生命と光明と情熱と潤ひのある光とを持つてゐる...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...是迄、自然といふものに全然無智であつたことも、亦一層私に「不可思議!」の感を懐かしめたのであらう...
石川三四郎 「馬鈴薯からトマト迄」
...さうして此後(このご)も大凡(おほよ)そこんな状勢(じやうせい)で進(すゝ)むからして從(したがつ)て少(すくな)くも是迄(これまで)彌(いや)が上(うへ)に殖(ふ)えて來(き)た國債(こくさい)の總額(そうがく)を殖(ふや)さずに濟(す)まし得(う)る次第(しだい)である...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...是迄(これまで)は虚心(きよしん)平氣(へいき)で...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...けふの奮戰挌鬪を是迄に留め引き分けむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...130されど是迄心中に怒を抱きたちはなれ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...「下田表に詰合罷在候阿蘭陀通詞之儀、是迄兩人に候處、異船渡來之節は、應接並びに飜譯もの、薪水食糧缺乏之品送り方等、勤向悉く多端にて、其上異人共遊歩の節、謂れ無き場所へ立寄候歟、又は多人數上陸等いたし、萬一混雜等有之候節は、通詞人少々にては甚だ差支へ、自然御取締にも拘り、其上當表之儀は、缺乏品、相調候ため渡來之異船而已にては無之、何國之船、何時渡來致すべきやも難計、此上共追々御用多に相成、迚も兩人にては手足兼――五人増人被仰付候樣仕度旨申立之趣も有之、いづれにても増人被仰付――尤も長崎表之儀も當節御人少之由、殊に重立候もの當表へ罷越候ては同所御用筋差支可申哉に付、小通詞助以下三人早々當表え差越候樣、長崎奉行え被仰渡候――」云々といふのは、二月二十五日に川路から老中宛の上申書で、その附書には、堀達之助、志筑辰一郎兩人下田詰合通詞の、下田奉行への増人方願文がある...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...是迄の仕來りを以て...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...是迄ノ所行ガオソロシクナッタ...
中里介山 「大菩薩峠」
...是迄変化したんだから...
夏目漱石 「それから」
...今の事業を是迄に成し遂(と)げたとばかり公言する...
夏目漱石 「それから」
...「まだ是迄剃らなかったのですが……」自分はその返事に一寸興味を感じたので...
原民喜 「四月五日」
...『齒(は)を露出(むきだ)してるものは猫(ねこ)の他(ほか)に!私(わたし)が是迄(これまで)に見(み)たものゝ中(うち)で一番(ばん)奇妙(きめう)なのは』愛(あい)ちやんは幾(いく)らも歩(ある)かない中(うち)に...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...愛(あい)ちやんは是迄(これまで)にこんな奇妙(きめう)な毬投場(まりなげば)を見(み)たことがないと思(おも)ひました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...それは皆(みな)さんが是迄(これまで)讀(よ)んで來(き)た所(ところ)の...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...私儀是迄外宅仕罷在候所...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...扨是迄(これまで)の假名は國民の共有物である...
森鴎外 「假名遣意見」
...是迄は無理をして育てて居たけれども...
柳田國男 「どら猫観察記」
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