...(昨年十二月十八日のThe Two Words所掲)カムミンスの他の自動書記は是迄四五種ある...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...是迄(これまで)とは違(ちが)つた經濟上(けいざいじやう)の状態(じやうたい)が出(で)て來(く)る...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...實際(じつさい)に於(おい)ては世(よ)の中(なか)は少(すこ)しも是迄(これまで)と變(かは)らないでは無(な)いか...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...是迄(これまで)は虚心(きよしん)平氣(へいき)で...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...けふの奮戰挌鬪を是迄に留め引き分けむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...是迄の仕來りを以て...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...支那人が是迄積み上げた事業と云ふ者を十分に研究して見なければならぬ...
内藤湖南 「支那古典學の研究法に就きて」
...是迄の道も鬼の出でぬる処なるに食はれ玉はざりしは運強き人々也...
中里介山 「大菩薩峠」
...七十四神尾主膳は、せっかく興味をもって読みつづいていた勝の親父の自叙伝を、さきにはビタが来て妨げ、今はお絹が来て中断されたが、さきのビタは問題にならず、お絹の話して行った言句が気になって、これからは、うつろに何枚かの丁を飛ばして行ったが、ふと、しまい際へ来て、女、という文字に釣り込まれて読みついでみると、「オレガ山口ニ居タ時分ダガ、或女ニホレテ困ッタコトガアッタガ、ソノ時ニ、オレガ女房ガソノ女ヲ貰ッテヤロウト云イオルカラ、頼ンダラバ、私ヘ暇ヲ呉レトイウカラ、ソレハナゼダト云ッタラ、女ノウチヘ私ガ参ッテ、是非トモ貰イマスカラ、先モ武士ダカラ、挨拶ガ悪イト、私ガ死ンデモライマスカラ、ト云ッタ、ソノ時ニ短刀ヲ女房ヘ渡シタガ、今晩参ッテキット連レテ来ルト云ウカラ、オレハ外ヘ遊ビニ行ッタラバ、南平ニ出先デ出会ッタ故(ゆえ)、何事無シニ咄(はな)シテ居タラバ、南平ガ云ウニハ、勝様ハ女難ノ相ガ厳シイ、心当リハ無イカト尋ネルカラ、右ノ次第ヲ咄シタラバ、ソレハヨクナスッタト云ウカラ、別レテ、又々、関川讃岐トイウ易者ト心易(こころやす)イカラ、通リガカリニ寄ッタラ、アナタハ大変ダ、上レトイウ故、上ヘ通ッタラバ、女難ノコトヲ云イオッテ、今晩ハ剣難ガ有ルガ、人ガ大勢痛ムダロウトテ、心当リハ無イカト尋ネルカラ、初メヨリノコトヲ話シタラバ肝ヲツブシテ、段々深切ニ意見ヲシテクレテ、女房ハ貞実ダト云ッテ、以来ハ情ヲ懸ケテヤレ、トイロイロ云ウカラ、考エテミタラバ、オレガ心得違イダカラ、夕方ウチヘ飛ンデ帰ッタラ、隠居ニ娘ヲ抱カセテ男谷(おたに)ヘヤッテ、女房ハ書置ヲシテウチヲ出ルトコロヘ帰ッテ、ソレカラ漸々(ようよう)止メテ、何事モ無カッタガ、是迄、度々、女房ニモ助ケラレシコトモアッタ、ソレカラハ不便(ふびん)ヲカケテヤッタガ、ソレマデハ一日デモ、オレニ叩カレヌトイウコトハ無カッタ、此ノ四五年、俄(にわ)カニ病身ニナッタモ、ソノセイカモ知レヌト思ウカラ、隠居様ノヨウニシテ置クワ」こういうおやじの兄弟も大抵ではないが、細君となるものがことさら思いやられる...
中里介山 「大菩薩峠」
...是迄ノ所行ガオソロシクナッタ...
中里介山 「大菩薩峠」
...是迄変化したんだから...
夏目漱石 「それから」
...今の事業を是迄に成し遂(と)げたとばかり公言する...
夏目漱石 「それから」
...けれども是迄(これまで)に何遍(なんぺん)も變(かは)つてるからね』『何(なん)だつッて?』芋蟲(いもむし)は嚴(いか)めしさうに云(い)つて...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...今度の諍いは是迄より一層深刻であり性質も重大であった...
「海流」
...私儀是迄外宅仕罷在候所...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...医術申合会頭是迄山田玄瑞仕来候所...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...奥詰並御家中学問世話是迄之通...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...扨是迄(これまで)の假名は國民の共有物である...
森鴎外 「假名遣意見」
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