...私(わたくし)の知(し)つてゐる事(こと)は唯(たゞ)是丈(これだけ)です...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...是丈(これだけ)の錢(ぜに)を費(つか)ふのなら...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...まだ是丈は幾らか防げるかと思ふのでごさいます...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...「土」に就いて是丈の事を云ひ得たのを喜こぶのである...
長塚節 「土」
...是丈(これだけ)呉れるなら...
夏目漱石 「それから」
...種類は是丈(これだけ)で尽きたとは云えぬ...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...ただ是丈(これだけ)では殆(ほと)んど要領を得ない...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...自分は少なくとも是丈(〔これだけ〕)の事(こと)を頭(あたま)のうちに入れて置く方が便利だと考へる...
夏目漱石 「点頭録」
...けれども是丈(これだけ)では御米(およね)の心(こゝろ)を盡(つく)してゐなかつた...
夏目漱石 「門」
...おいそれと甕(かめ)から這(は)い上る様では猫の沽券(こけん)にも関わる事だから是丈(これだけ)は御免蒙(ごめんこうむ)ることに致した...
夏目漱石 「『吾輩は猫である』下篇自序」
...差し当り是丈(これだけ)を出版する事にした...
夏目漱石 「『吾輩は猫である』上篇自序」
...先(ま)ず是丈(これだけ)を中篇として発行する事にした...
夏目漱石 「『吾輩は猫である』中篇自序」
...是丈(これだけ)は本当の事だ...
二葉亭四迷 「平凡」
...自然を愛すると云ふ日本人に却(かへ)つて是丈(これだけ)の植物を保護する心掛(こゝろがけ)は無い様である...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...或(ある)評家は胡麻塩頭のアカデミシヤンが是丈(これだけ)涙つぽい戯曲を書いた事は近頃の成功だと半(なかば)冷笑的ではあるが讃(ほ)めて居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...却(かへつ)て微力な中から是丈(これだけ)或(ある)種の調和的な日本趣味を具体し得た日本街(まち)を感心だと思ふ...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...日本の習慣に通じない仏蘭西(フランス)人の演じる物として是丈(これだけ)に調つて居れば先(ま)づ褒(ほ)めて置かずば成るまい...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...是丈(これだけ)多数に蒐集せられた処(ところ)は英仏は勿論本国の日本にも無い事である...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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