...銀行家と云うよりは若隠居にでもふさわしそうな読書三昧(ざんまい)に耽っていたのです...
芥川龍之介 「開化の良人」
...真に念頭に塵一つとどめず絵三昧の境地に入れます...
上村松園 「今日になるまで」
...弁士の言論の曖昧(あいまい)矛盾を指摘した...
大杉栄 「新秩序の創造」
...不昧は自分の手で笈の蓋を開き...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...手紙をやるぞ』何だか曖昧な挨拶です...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...あのように曖昧であらざるを得なかったのである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...作者の方では愚昧ではなく...
豊島与志雄 「月評をして」
...その華美な細そりした身体のうちにいかに大なる勇気があったことだろう! クリストフはその音楽のうちに先ごろ見てとっていた愚昧(ぐまい)さにたいしても...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...被告は曖昧(あいまい)なしかも至って巧妙な否認を試み...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...これまでは何(なん)の気もなく母親からも亦(また)伯父(をぢ)自身の口からも度々(たび/\)聞かされてゐた伯父(をぢ)が放蕩三昧(はうたうざんまい)の経歴が恋の苦痛を知り初(そ)めた長吉(ちやうきち)の心には凡(すべ)て新しい何(なに)かの意味を以(もつ)て解釈されはじめた...
永井荷風 「すみだ川」
...どこからが思想だかはなはだ曖昧(あいまい)になります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...曖昧な薄笑いをしながら...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「旗をあげる柱だ」「クラブの旗でもできたの」六右衛門さんがいつもの曖昧な笑いかたをした...
久生十蘭 「だいこん」
...銀座三昧堂で新刊書四冊求め...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...たかちゃんはなぜか暖昧(あいまい)に「来ないって...
堀辰雄 「幼年時代」
...このほど常州の一村落に仮住かねがね愛好してゐたところの釣三昧に余生を愉しんでゐると聞いて...
正岡容 「浅草燈籠」
...「さア……」と曖昧な応答をしておいた...
松本泰 「日蔭の街」
...それはよくぞんじているんですけれど……」女客は曖昧に言った...
室生犀星 「三階の家」
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