...一方(いつぱう)は明窓(あかりまど)の障子(しやうじ)がはまつて...
泉鏡花 「怪談女の輪」
...もし心に任せたる世ならましかば彼ら如き輩を謝して明窓浄几(じょうき)の下に静(しずか)に書を読むべきを...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...明窓浄几、筆硯紙墨、皆極精良、とでもいうような感じで、あまりに整頓されすぎていて、かえって小川君がこの部屋では何も勉強していないのではないかと思われたくらいであった...
太宰治 「母」
...詰りが明窓淨几の人で無くつて兵馬倥偬(へいばこうそう)に成長(ひとゝな)つた方のだから自分でも文士などゝ任じては居らぬし...
塚原蓼洲 「兵馬倥偬の人」
...閑日月の中に明窓浄机で本を読む世界と遠く離れた世界である...
中井正一 「国会図書館のこのごろ」
...浄机明窓で静寂境の楽しみどころではなくして...
中井正一 「国会図書館の窓から」
...目下新緑晩鶯(ばんおう)の候(こう)明窓浄几(めいそうじょうき)の御境涯羨望(せんぼう)の至(いたり)に有之(これあり)候...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...一種の明窓浄机(めいそうじょうき)の面影(おもかげ)が実験室の中に出て来るのである...
中谷宇吉郎 「実験室の記憶」
...前の毛色の変った明窓浄机とこの雑草の園との差は...
中谷宇吉郎 「実験室の記憶」
...型の如く明窓淨几(めいさうじやうき)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...型のごとく明窓浄几(めいそうじょうき)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...所謂明窓淨机といふのはこれだらう...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...ほのぐらき明窓(あかりまど)のあたりをさまようた...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...冥土の明窓(あかりまど)から見ていてやるぞ」気がついて...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...明窓浄記を敢て予期しないやうである...
室生犀星 「「鶴」と百間先生」
...明窓浄机(めいそうじょうき)とはいわないまでも...
山本周五郎 「さぶ」
...その扉の上の明窓(あかりまど)から洩れ込んで来る...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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