...明瞭な話し声になったので...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...一寸法師の物の云い方が不明瞭なので...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...自分などはもとよりこの六(むつ)かしい問題に対して明瞭な解答を与えるだけの能力は無いのであるが...
寺田寅彦 「学位について」
...しかもその事件は明瞭な文句をもって書かれていたので...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この代物(しろもの)は欅か桜か桐(きり)か元来不明瞭な上に...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...頭から潮がえしを浴びながら沖へ出て行くときの川田は簡単明瞭ないいおやじだが...
久生十蘭 「復活祭」
...これがロ兵の所業なることは侵入個所の釘(くぎ)にかかれるラシャにて明瞭なれば出納局の小使嘉市(かいち)...
本庄陸男 「石狩川」
...そしてその結果がどうなるかは明瞭過ぎるほど明瞭なのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...これほど明瞭な矛盾はあり得ない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その道を明瞭な有益な目的に達するまで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...明瞭な、形態ある、限定された、体現的な直観が彼にとつては実在性の尺度である...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...一貫した流れの努力というような明瞭な区分で自分の見られ語られることを決してよろこびません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...殆んど先の恋歌と同じほどの熾烈で明瞭な詩的魅力を備へてゐる...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...この朝日山には今なお明瞭な山崩れの跡を留めているので...
武者金吉 「地震なまず」
...この簡単明瞭なる脳髄局のアンポンタン・ポカン式...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...われ等の祖人以來一貫してゐる民族精神を以てすれば明瞭な理解が自ら湧いてくる...
吉川英治 「折々の記」
...明瞭な味方も敵もないのが土豪である...
吉川英治 「新書太閤記」
...そしてかくのごとく明瞭な返辞を与えたわけである...
吉川英治 「新書太閤記」
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