...ブランディすなわち酒精は明瞭な層を形成して重炭酸カリウムの水溶液の上に浮かぶ...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...此の弁護士の弁論は至極簡単明瞭なものでした...
伊藤野枝 「ある女の裁判」
...君は三造のことをいっているのですか」「無論そうです」その明瞭な返事を聞くと...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...Basic では一見明瞭な分析的の相當語句を得ることが出來る...
高田力 「ベーシック英語」
...また自分で作り出した觀念が感覺によつて知覺した觀念ほど明瞭なものでなく...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...君たちは実に簡単明瞭な世界に暮してるから仕合せだ...
豊島与志雄 「道化役」
...」茲に、なお一つ私の観たところを附け加えておくが、彼はすべてのことを甚だ漠然としか言わなかったけれど、その背後には、明瞭な、ややともすると烈しいほどの、好悪の念があったようだ...
豊島与志雄 「波多野邸」
...意識が明瞭なので...
中島敦 「斗南先生」
...代助自身にも明瞭な計画は丸でなかつた...
夏目漱石 「それから」
...頭脳(づのう)の不明瞭な所から...
夏目漱石 「それから」
...写真は茫として不明瞭な印象だつた...
原民喜 「二つの死」
...しかもその月並たるを知らざるのみならずかへつて縞柄の大きく明瞭なるを以て俗と称(とな)ふるが如きあり...
正岡子規 「病牀六尺」
...最も自然的な最も明瞭な妨げは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...マルクスはこのことを次の如き明瞭な言葉をもつて言ひ現はしてゐる...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...生の哲學に對する批評の見地を一層明瞭ならしめるために...
三木清 「歴史哲學」
...』世俗傳ふる所の伯夷・叔齊の事跡及び逸詩の何の點まで信ずべきかは明かならずとするも、孔子の「仁を求めて仁を得たり、又何ぞ怨みんや」と言へる語勢によりて考ふれば、伯夷・叔齊が不遇にして世を終りしことは、明瞭なり...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...義昭にぶつけてよこした十七ヵ条の諫書(かんしょ)――つまり意見書に対する明瞭な返辞をまだしていないことである...
吉川英治 「新書太閤記」
...明瞭な音吐(おんと)で云った...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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