...だからこの上明瞭な田中君の肖像が欲しければ...
芥川龍之介 「葱」
...土手であい今はなにをか包むべき土手で逢いどこへどこへと手をひろげ女房に土手であったは百年目きわめてかんたん明瞭な推理で結論が出る...
海野十三 「江戸推理川柳抄」
...明瞭な足跡などは一つも発見することは出来ないのでした...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...今や動かしがたい明瞭な兆候となつて現れてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...一般的命題を簡潔明瞭な式で表わし得る利益をもっている...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...比較的簡単明瞭な事の方が却(かえ)って分りにくいというおかしな結論になる訳であるが...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...明瞭な解決とは言えません...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...形態の明瞭な夢の絵というものがもしあるとすれば...
豊島与志雄 「形態について」
...超現実的な明瞭な感覚がある...
豊島与志雄 「幻覚記」
...代助自身にも明瞭な計画は丸でなかつた...
夏目漱石 「それから」
...ユダヤ人はゾロアスター教徒が身体の清浄と同じものにしている道徳的な考えを明瞭なものにした...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...至極簡単明瞭な名だが...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...これらの数(千・万)とそれらの異なる大きさの明瞭な観念を持つことはできるが...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...それは文明の最も明瞭な特徴であり...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...明瞭な、形態ある、限定された、体現的な直観が彼にとつては実在性の尺度である...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...何かとりとめなく喋りたいという明瞭な欲望が感じられた...
宮本百合子 「寒の梅」
...利害の明瞭な人物ほど説きよいものだ...
吉川英治 「三国志」
...政見は明瞭ならざるも...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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