...――明春早々、都のうちに、火の災いあらん――とあるそのことだった...
吉川英治 「三国志」
...なお、ただし書きには、「公(おおやけ)には、むずかしい儀だが、先帝以下、一味の皇子公卿ばらの御処分も、明春早々には、勅裁を仰ぐにいたろう...
吉川英治 「私本太平記」
...……そうそう、久しく甲州に取られていた五男御坊丸が、武田家から送りかえして来たことを、そちは聞いていたか」「……おうわさに」「どう思う?」「めでたいことと存じました」「御坊丸の無事をか」「それもそれ……また一つには、織田家の御武運にとっても」「むむ」と、多くをいわず、また聞かず、胸と胸にうなずき合って、「さっそく、明春には、山路の雪の解けるとともに、甲州へ討ち入ろうとおもう……が、どうだな」「然るべしと存じます...
吉川英治 「新書太閤記」
...折から、(明春、雪解(ユキドケ)ヲ待ッテ、大事一挙コソ上策...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかも、雪国の軍は、明春まで、動かせないとなると、何よりは、岐阜の信孝の孤立化と、伊勢の滝川の分裂などが、大きな不安となってくるのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...「先々(まずまず)、冬中は筑前を騙(たばか)りおいて、明春、雪解けの頃を待ち、一挙に宿敵を屠(ほふ)り去ろうぞ...
吉川英治 「新書太閤記」
...「かならず、やり上げます」「たのむぞ、明春には、老公へもよいお報らせして、およろこびを得たいからな」「うけあいました」十一月にはいる...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...明春の一月か二月中には必ず再度の訪れを固くお約束しておこう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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