...そうしてつねに科学者のごとき明敏なる判断と野蛮人(やばんじん)のごとき卒直なる態度をもって...
石川啄木 「弓町より」
...不思議に新らしい傾向を直覚する明敏な頭を持っていて...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...4.それは凡そ世に見る限りの最も明敏な假定であつて...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...併し明敏なる若槻総裁は...
戸坂潤 「社会時評」
...アルノー夫人の明敏な言葉があったにもかかわらず...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...明敏な觀察力を諸方面に働かせた...
長岡半太郎 「ノーベル小傳とノーベル賞」
...明日の午前四時までにあと僅か五時間! 俊秀明敏なあの真名古を出しぬいて...
久生十蘭 「魔都」
...こんなに鋭い明敏な男に下手な言い逃れは通じない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...明敏な質であったので...
松崎天民 「友人一家の死」
...やはり同じやうな心の状態にある人との間に於てのみ可能な事です……明敏なあなたはもう既に私が何を言ひたいと思つてゐるのかお察しになつたでせうね...
水野仙子 「響」
...おん身の如く明敏なる人には言葉短くて足りなん...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...春さんの頭の明敏なことを...
山本周五郎 「青べか物語」
...肝心な事は動かしようがないものだ……以前は明敏なお方であった...
山本周五郎 「新潮記」
...ひじょうに頭の明敏な公子だそうで...
山本周五郎 「山彦乙女」
...流石(さすが)に悪魔式の明敏なアタマを持っておりましたAも...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...そのテリアたった一匹のために、お人形さんみたいな快活、明敏な令嬢が、破鏡の悲劇に陥ろうとしている...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...すなわちその真実の親を区別する霊感の如何に明敏なものであるかという事実を日常に証拠立てているものと認められるのである...
夢野久作 「霊感!」
...またその天蓋(てんがい)のかげに明敏なまなざしが働いていたことにも気がつかなかった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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