...さうして常に科学者の如き明敏なる判断と野蛮人の如き卒直なる態度を以て...
石川啄木 「弓町より」
...そうしてつねに科学者のごとき明敏なる判断と野蛮人(やばんじん)のごとき卒直なる態度をもって...
石川啄木 「弓町より」
...彼は何の遅疑する所なくして議長の椅子に就きたり満場は再び意外の感に打たれたりき何となれば彼れの安詳沈着たる態度明敏果断なる処置は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...しかるにグラチアはクリストフよりいっそう明敏だったから...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...明敏に敬服していたが...
直木三十五 「南国太平記」
...いっそう明敏にしたかのようであった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...「パリの警察は明敏だと褒められているが...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...明敏な質であったので...
松崎天民 「友人一家の死」
...我々の精神があまりに純粋明敏にすぎて困ることがあるのも真実である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...肝心な事は動かしようがないものだ……以前は明敏なお方であった...
山本周五郎 「新潮記」
...明敏でいらっしゃるのは心づよいが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ひじょうに頭の明敏な公子だそうで...
山本周五郎 「山彦乙女」
...あらゆる明敏な感覚を持つ名探偵のように...
夢野久作 「鉄鎚」
...明敏な頭脳の持主でありながら...
夢野久作 「暗黒公使」
...督軍呉俊陞氏に愛重されてゐる明敏な壮年中将である...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...が――君は、臨機明敏である...
吉川英治 「三国志」
...(一一五)もしアダム・スミスの明敏さがこの事実に向けられていたならば...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...ここには航海者ヘンリの如き明敏な組織者はいなかった...
和辻哲郎 「鎖国」
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