...明快に解いてみせる面白味が中心となっているものだが...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...なぜ彼女は大胆に、明快に、ヨーロッパ新教徒の盟主として一歩を進めて、オランダの王位を取らなかったのか、なぜまた、旧教徒を打ち破ってスペイン帝国をわがイングランドの統治の下におくための善き戦いを闘わなかったのであろうか? 答えて曰わく、そんなものは一つも彼女は欲しくなかったのである...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...そうして簡易な解析と手軽な実験によって問題の大きい輪郭を明快に決定するという行き方であったように見える...
寺田寅彦 「工学博士末広恭二君」
...その原理構造などを明快に説明した後にいよいよ実験にとりかかった時には異常な緊張が講堂全体に充満していたわけである...
寺田寅彦 「蓄音機」
...露国の政略と雄図とは実に昨春〔明治十八年〕露国官吏の口より明快に公言せられたり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...能く明快に解くことが出来ると人々は考える...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...最も明快に此の主義を宣示したので...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...最も明快に此の主義を宣示したので...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...錯誤なしに明快に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それに対して明快に答え得るものは無いのであろうか? 己の立っている土台が動いているのである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...流暢明快に五花八陳の美文を劇壇に供へた...
長岡半太郎 「大阪といふところ」
...極めて明快に極めて容易に解説されたが...
長塚節 「竹の里人〔二〕」
...ゴットルは歴史敍述の限界の問題とは區別される歴史的出來事そのものの限界の問題を明快に摘出したが...
三木清 「歴史哲學」
...封建制の崩壊に就いて、攘夷論の効用に就いて、王政復古の真のありかたに就いて、……明快に、あまりに明快に割切っているところが、どうにもそのままでは首肯できない...
山本周五郎 「新潮記」
...趙直は非常に明快に夢占(ゆめうら)を解いてくれた...
吉川英治 「三国志」
...はい」明快に答えてから...
吉川英治 「新書太閤記」
...それを極度に明快に仕切っている白壁の色とがある...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...道元はこの点についても明快に論じている...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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