...切実でそうして明快なおとよが心線に触れたのである...
伊藤左千夫 「春の潮」
...したがって字も上手だろうとの至極明快な三段論法なのだ...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...翁はこれに答えて明快なる断定を下された...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...あんな明快な判断を承って...
太宰治 「新ハムレット」
...すぽんと明快な音がする...
太宰治 「惜別」
...二博士は観察と実験とに就いて明快な区別を与えている...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...クロポトキン……明快な論理だそうですね...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...単純な明快な剛健な確実な生活の言葉を与えられるときにのみ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その簡略明快なる色調の諧和を賞するのみならず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...これと共に北斎板画の単純明快なる色調は専ら根本的なる太陽の七色にのみ重きを置かんとする彼らの主張と全く一致するものとなしたり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...藍は藍がかりし雪の色(即ち明快なる藍)及(および)空の黒さ(即ち濁りし藍)及び桃花(とうか)を照す月色(げっしょく)(即ち紅味を帯びたる藍)なり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...昔のように機敏で明快な判断を...
夏目漱石 「門」
...ソオルは明快な句調で受け答へて...
南部修太郎 「死の接吻」
...明快なる独身主義者であつた...
牧野信一 「サロメと体操」
...吾輩の二十年分の研究と相伯仲(はくちゅう)する……否……正木キチガイ博士の頭のスピード以上の明快なるスピードを以て……イヤ……有難う...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...その笑いを吸い取ってゆく明快な判断には...
横光利一 「旅愁」
...于禁の明快な申し立てを聞き終ると...
吉川英治 「三国志」
...彼の明快な理論に...
吉川英治 「私本太平記」
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