...その明くる日は洞道越(ほらみちごえ)という難所を通って再び丹那の山田家に帰り...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...その明くる日にそう云うことがあったんだそうです...
谷崎潤一郎 「紀伊国狐憑漆掻語」
...が、そう云ううちに、一日々々と眼の縁の翳(かげ)りが薄くなって、消えかかって来たので、同じ診て貰うなら次の廻(めぐ)りまで待って、もっとはっきり現れている時の方が、と、幸子は思ったのであるが、井谷の計略が図に中(あた)って、今度は貞之助が一日も早くと急(せ)き立てるので、明くる日、見合いの報告と身許(みもと)調べの催促とを兼ねて上本町の本家へ行き、雪子を阪大へ連れて行くことを一往姉に答えて置いてから、その又明くる日、ちょっと雪子ちゃんと三越まで、と、わざと女中達にそう云って出かけた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...明くる日は余程気分が楽になったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...十六すると、その明くる日、九月一日の夜のことであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...明くる日ミヤコホテルの国嶋から電話で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...明くる日春琴は両親の前へ呼び出されてそなたが佐助に教えてやる親切は結構だけれども弟子を罵(ののし)ったり打ったりするのは人も許し我も許す検校さんのすること也(なり)そなたはいかに上手と云っても自分がまだお師匠さんに習っているのに今からそんな真似をしては必ず慢心の基(もと)になろうおよそ芸事は慢心したら上達はしませぬ...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...しかし結局こんな事から出入りをしなくなってくれたらいい塩梅(あんばい)だと思っていたのに色男を台無しにされては素直にあきらめきれなかったものかまた明くる日からずうずうしくも平気で稽古にやって来たのでそれならば本気で叩(たた)き込(こ)んでやる真剣の修業に堪(た)えるなら堪えてみよとにわかに態度を改めてピシピシと教えた...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...明くる日になると...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...来た明くる日から我(わ)が儘(まま)一杯に振舞つてゐたけれど...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...そして明くる日、少し早めに夕飯を済ますと、「神戸へ行かして貰ひまつせ...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...光子さんとそんな話しましたのんが多分明くる日の十九日のことで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...明くる日、午前十時頃彼は辞し去った...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...母に打ち明けたのはたしかその明くる日であった...
夏目漱石 「行人」
...明くる日も、そのまた明くる日も、どしや降りだつた...
堀辰雄 「巣立ち」
...五明くる日も弥十郎は「川西」を訪ねた...
山本周五郎 「屏風はたたまれた」
...その明くる日のことさ」「懲りたのは親のほうってわけか」「みごとにしっぺ返しをくらったようなものさ」房二郎はまた微笑し...
山本周五郎 「へちまの木」
...当りめえだ」明くる日もまた...
吉川英治 「無宿人国記」
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