...が、そう云ううちに、一日々々と眼の縁の翳(かげ)りが薄くなって、消えかかって来たので、同じ診て貰うなら次の廻(めぐ)りまで待って、もっとはっきり現れている時の方が、と、幸子は思ったのであるが、井谷の計略が図に中(あた)って、今度は貞之助が一日も早くと急(せ)き立てるので、明くる日、見合いの報告と身許(みもと)調べの催促とを兼ねて上本町の本家へ行き、雪子を阪大へ連れて行くことを一往姉に答えて置いてから、その又明くる日、ちょっと雪子ちゃんと三越まで、と、わざと女中達にそう云って出かけた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...十六すると、その明くる日、九月一日の夜のことであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...二十三明くる日病院へ行って聞くと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...………」「この間は観艦式がございましたんですね」「観艦式の明くる日が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...来た明くる日から我(わ)が儘(まま)一杯に振舞っていたけれど...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...」その明くる日は早お昼の予定であつたが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...明くる日カラザズさんは謝ってくださって...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...涙に明くるを俟(ま)ちかね...
南方熊楠 「十二支考」
...そして明くる年、殿に参覲のいとまが出て帰国する途中、再びおうたとそういうことになった...
山本周五郎 「薊」
...三明くる朝まだ暗いうちに...
山本周五郎 「雨あがる」
...しかもその事実をはっきりさせる法はない」病気が危機をぬけたのは明くる年の秋であった...
山本周五郎 「おばな沢」
...その明くる朝...
山本周五郎 「お美津簪」
...二明くる日、藩邸の校川を訪ねた...
山本周五郎 「新潮記」
...「それなら云ってあげましょうか」「でたらめはもう結構ですよ」「船宿の増六がでたらめかしら」「――――」「甲野さんのお家が焼けた明くる朝...
山本周五郎 「風流太平記」
...明くる朝、――御殿へあがって、幼君に帰国のいとまを乞い、それから戻って江戸に残る家従たちと簡単に別れの盃を交わしてから、船岡へと出発した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...二庄吉はその明くる日...
山本周五郎 「柳橋物語」
...明くる翌年は正徳(しょうとく)五年です...
吉川英治 「江戸三国志」
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