...我目の明きたるうちに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...そこから出たところの明き地を前々から安く借りて...
岩野泡鳴 「猫八」
...そとを歩く時はいつも明き間を心がけてゐるに拘らず...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...いささか目鼻が明き...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...眼明きは眼の用を知らない...
寺田寅彦 「柿の種」
...またたとい目明きでも...
寺田寅彦 「夏の小半日」
...明き盲ですからね...
徳田秋声 「黴」
...こういう事は郵便じゃとても埒(らち)は明きませんよ...
夏目漱石 「こころ」
...生徒の時間に明きが出来て...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...「十銭の穴明き白銅なら持って居てよ」加奈子はそんな事を言います...
野村胡堂 「向日葵の眼」
...便所の壁には拳大の穴が明き...
林芙美子 「瀑布」
...驚いて目をポッチリ明き...
二葉亭四迷 「平凡」
...つき合つてゐたひにはいつ迄たつたつて埒が明きさうもないぜ...
牧野信一 「鏡地獄」
...一六「ハ、ハ、ハ、広海屋――それから、手代衆、これだけ大きな篝火(かがりび)を焚(た)いてやっても、家庫を焔にしてやっても、この明るさでも、わしが判らぬか? わしが誰だか、わからぬか?」と、長崎屋は、歪み曲った顔を突き出すようにして、「さてさて、明きめくら、このわしが、わからぬかといったら!」ぐっと、差しつけるようにした、その形相のすさまじさ!広海屋は、飛びしさるようにして、「おッ! おのれは、長崎屋!」「ほんに、長崎屋の旦那じゃ――こりゃ、又、どうしたこと!」と、手代、小僧も、あっ気に取られる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...困っているのを目明きが見て喜んでいたという話があるが...
宮城道雄 「昔の盲人と外国の盲人」
...「死んだおやじは明きめくらだったから...
山本周五郎 「さぶ」
...番明きになった者を帰国させないということは...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...到る處の旅館はがら明きであつた...
吉江喬松 「山岳美觀」
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