...浦島子の天に昇りしと記す...
高木敏雄 「比較神話学」
...軈(やが)て兵衞にも昇り給はんず重景殿...
高山樗牛 「瀧口入道」
...そして昇り段に腰を下ろして...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...」三人が階段を昇りかけた時に...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...村の「木昇りの甚(じん)さん」が決死の覚悟で...
徳永直 「戦争雑記」
...無数の傘の隊をなして堂の階段を昇り行く有様を描きしは常に寂寞(せきばく)閑雅を喜ぶ広重の作品としてはむしろ意外の感あり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...赤味を帯びた大きな月の昇りかけているのを認めた...
永井荷風 「すみだ川」
...掛梯子昇り行き、藁の巣に卵うみて、牝(めんどり)の騷ぐ時、寂しさは纔に破る...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...――私はその階段を昇りながら考えつづけた――起死回生の霊薬なる六神丸が...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...さらに螺旋形(らせんがた)の階段をお昇りになると...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...午後になるとまた体温が昇り...
北條民雄 「続重病室日誌」
...いち日に何辺ともなく昇り降りする魚見櫓の梯子であるが...
牧野信一 「酒盗人」
...とてもとても及ばぬ鯉の滝昇りなのだった...
正岡容 「小説 圓朝」
...夜もだん/\更けて、月が高く昇り、松に吹く風の音がさえにさえて来ますと、果して空から大きな釣瓶が下りて来て、汐(しほ)の中に、ドブン、ザワ/\と音を立てました...
宮原晃一郎 「子良の昇天」
...美しいものの昇りつめた頂きを眺めた...
室生犀星 「帆の世界」
...重なる葉の隙間からも滲み昇り...
横光利一 「旅愁」
...三公の重職に昇り...
吉川英治 「三国志」
...陽の昇りきらぬまに...
吉川英治 「源頼朝」
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