...食つても旨くないから食はぬといつて殆ど箸をとらなかつた日が続いた...
高浜虚子 「椿子物語」
...あまり旨くないフランス語で...
辰野隆 「二人のセルヴィヤ人」
...茶を飲むと旨くない」燈(ひ)の光が周囲(まわり)を明るく見せた...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...喫っては旨くないから)老婆は庖厨へ戻って...
田中貢太郎 「地獄の使」
...ほんとうはそう旨くない羊羹でも...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...これはしかしさう大して旨くない...
田山花袋 「日光」
...「あいつは旨(うま)そうだね」「なに根っから旨くないんだ...
夏目漱石 「明暗」
...ちっとも旨くないのです...
夏目漱石 「私の個人主義」
...しかし私がここでいふのは宿舎が悪いとか飯が旨くないとかいふやうな事をいふのではないのです...
正岡子規 「従軍紀事」
...信州から蕎麦粉を取り寄せて打ってもらって食べることもあるけれども、どうも旨くない...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...こん度は旨くない...
森鴎外 「金貨」
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