...如何な日盛りでも冷い風が立つて居る...
石川啄木 「鳥影」
...非常に暑い日盛りに...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...夏の日盛りの田草取の歌から...
大隈重信 「夫婦共稼ぎと女子の学問」
...日盛りのあるかないかの風にも...
薄田泣菫 「石竹」
...日盛りは今ぞと思ふ書に対す八月三日 句謡会...
高浜虚子 「六百句」
...大阪は「よいしよ/\」東京のは「わつしよ/\」夏の日盛りの炎天の下で赤や黄や草色で彩つた團扇や手拭を持つて殺倒する...
竹久夢二 「砂がき」
...多くは日盛りであるという」とある...
寺田寅彦 「怪異考」
...日盛りの道に涼しい陰をこしらえていた...
寺田寅彦 「花物語」
...外は日盛りだったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...鶴子はホテルを出て梅雨晴(つゆばれ)の俄に蒸暑くなった日盛りをもいとわず...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...傘も指(さ)さずに日盛りの表へ飛び出した...
夏目漱石 「それから」
...日盛りに破(わ)れ鐘(がね)をつくような声を出して「うめろうめろ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...山中でも温かい日盛りの午後の二時頃...
正宗白鳥 「新婚旅行」
...茶粕の類(たぐ)ひ淀み滞(とゞこほ)りて日盛りの臭き事一方(ひとかた)ならず...
夢野久作 「白くれない」
...日盛りの一刻は、皆、木蔭やそこらで、昼寝しているのに」「眼につく所で働いていると、皆様の昼寝を邪魔しますから、屋根ならよいと思って」「嘘をいえ...
吉川英治 「新書太閤記」
...午過ぎから日盛りの間の一刻(とき)は...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...今思うと――この夏、暑い日盛りを、泉州堺(さかい)の小林太郎左衛門の店先を、脇目もせず、港の方へ歩いて行った旅の女は――あの折、伊織が後ろ姿をチラと見た女性は――やはり彼女であったかも知れないのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...真夏の日の日盛りに下等な牛をつけてのろのろと行く穢(きたな)い車や...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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