...奥さんの日本趣味が...
芥川龍之介 「手巾」
...さすが下町育ちだけあって万事に日本趣味で...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...それは――前にも申し上げましたように、お亡くなりになりました奥様は、日本趣味で、髪もしょっちゅう日本髪に結(ゆ)っておいでになったような方で歩き方も、いま時の御婦人には珍しい純粋な内股で、いつもお履物が、すぐに内側が擦り減ってかなわない、とおっしゃっておいでになったのを、思い出したからでございます...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...むしろ氏の性情(テムペラメント)の中に根ざして居る純日本趣味並びに古典的趣味の側から多く要求されているのである...
高村光太郎 「緑色の太陽」
...日本趣味の勝った女であるから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...今の日本趣味の大部分を占めている徳川時代の趣味と云うものが何となく気に食わないで...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...簡素な日本趣味がありがたかつた...
種田山頭火 「行乞記」
...今日本趣味の勃興(ぼっこう)の蔭(かげ)...
徳田秋声 「縮図」
...一時代前の日本趣味とでも言ったほうが...
豊島与志雄 「化生のもの」
...巴里のBing(ビング)は美麗なる月刊雑誌 Japon Artistique(『日本の美術』)を編輯(へんしゅう)しよく原画の趣を伝へたる精巧なる挿画とまた英仏独三国語の解説とによりて極力日本趣味の普及に勉(つと)めたり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...伊香保を日本趣味といふのは適評である...
萩原朔太郎 「石段上りの街」
...長じて日本趣味に轉向するのは自然であつて...
萩原朔太郎 「悲しき決鬪」
...そいつはひどく日本趣味な男で...
久生十蘭 「魔都」
...西洋人といへども段々日本趣味に慣れて来る者は...
正岡子規 「病牀六尺」
...街上の日本趣味をあらはしてゐるのであつた...
正宗白鳥 「雨」
...全くの日本趣味の――忘れもしません...
三好十郎 「猿の図」
...純日本趣味を満喫せしめた...
山本笑月 「明治世相百話」
...実は少しの日本趣味も無く...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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