...そして生ぬるいかめの中の日向水を息もつかずに...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...静(しずか)に居団扇(うちわ)の風もたまに好(よ)し箱庭の反(そ)り身(み)の漁翁君に如(し)かず忘れられあるが如くに日向水(ひなたみず)夫婦(めおと)らし酸漿市(ほおずきいち)の戻りらし七月十日 七宝会...
高浜虚子 「六百句」
...ほんの日向水(ひなたみず)ほどのぬくもりしかなく百姓(ひゃくしょう)の女たちがその湯でせっせと大根を洗っているのである...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...其中庵二句・しろい蝶くろい蝶あかい蝶々もとぶところ・花がさいて蜂がきてゐる朝この木のどこか病んでゐる日向水やらう・てふてふあそばせてあざみあさのいろ・ここにもてふてふがぢやがいものはな・うぐひすよ...
種田山頭火 「其中日記」
...小日向水道町(こびなたすいどうちょう)に水道の水が...
永井荷風 「狐」
...ふらふらと小日向水道町へ出かけた...
永井荷風 「ひかげの花」
...またしても小日向水道町の家へ出掛けたので...
永井荷風 「ひかげの花」
...この茗荷谷を小日向水道町(すいどうちょう)の方へ出ると...
永井荷風 「日和下駄」
...むかし井ノ頭上水の流れてゐた小日向水道町の道端から...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...しんの墓は小日向水道町(こびなたすいどうちょう)なる日輪寺にありと聞きしのみにて...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...日輪寺を出で小日向水道町を路の行くがままに関口に出で...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...小日向水道町称名寺に「花暦八笑人」「滑稽和合人」の作者滝亭鯉丈の墳墓がある...
正岡容 「巣鴨菊」
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