...既に馬車の車輪となる...
芥川龍之介 「骨董羹」
...(夫人は既に鬼籍に入る...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...予の如きは往く時から既に先生は千古の偉人だと信仰して往つたのであるから...
伊藤左千夫 「竹の里人 一」
...既往の過失は今責立つても仕方がない...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...嘗て自分の妻たりし女は既にこの世にはいないのではないか...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...その時分既に七言絶句を作つて...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...即ち単なる関心なき一つの既成の存在としてではなく...
戸坂潤 「科学方法論」
...既に前の劉時代の七つの種類とは内容が違つて居つて...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...安永天明における物哀れにまで優しき風情は嘉永(かえい)文久(ぶんきゅう)における江戸の女には既に全く見ることを得ざるに至りぬ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...(尤も既にあるのかも知れないが...
野村胡堂 「探偵小説と音楽」
...これから既に僕の苦役が始ると知っていた...
原民喜 「鎮魂歌」
...デカルトが既にこの道をとつてゐる...
三木清 「認識論」
...去年の九月に婦人委員会が設けられてから既に半年近くなる...
宮本百合子 「国際無産婦人デーに際して」
...(既に先に立って歩き初めている井上の後に従って...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...彼には既に食慾もなく...
三好達治 「艸千里」
...時君(忠琢)既致仕...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...とにかく既になにごとかが始まったのである...
山本周五郎 「新潮記」
...列国の既得権と未来の経済的進出とを蹂※してゐる時に...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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