...千円とかその農場の小作人となるのに小作の既権者から権利を買つて這入るのですな...
有島武郎 「私有農場から共産農団へ」
...大抵それまでに既に相当のアルバイトを世間に向かって客観的に示していた人だったということで...
戸坂潤 「読書法」
...疏にも其諸篇所次、舊無明解、或以爲有親必須宮室、宮室既備、事資器用、今謂不然、何則造物之始、莫先兩儀、而樂器居天地之先、豈天地乃樂器所資乎、蓋以先作者居前、増益者處後、作非一時、故題次無定例也...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...私も既に月給は百円ずつ貰っていたので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...既にその日の夕方...
永井荷風 「雪の日」
...樹間を渡る冷風は既に曉の近きを告げてゐた...
中島敦 「山月記」
...彼(かれ)は慌(あわ)てゝ戸口(とぐち)へ遁(に)げ出(だ)した時(とき)火(ひ)は既(すで)に赤(あか)い天井(てんじやう)を造(つく)つて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...既に大半の批評は出来上ったように考えられるのですが...
「木下杢太郎著『唐草表紙』序」
...既(すで)に今日(けふ)嫂(あによめ)との会談が済んだ以上は...
夏目漱石 「それから」
...一般に介護と清潔さで既に優れていたインド医師は外科学において特に価値が高く...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...その間に区別があったことは既に述べた通りである...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...既に「添(そい)たいの蛇(じゃ)」という蛇(へび)に成ッて這廻(はいまわ)ッていた……寧(むし)ろ難面(つれな)くされたならば...
二葉亭四迷 「浮雲」
...既に病的な域に踏み込んでいたものに相違ないと...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...殊に既往一ヶ月余り...
正岡子規 「病」
...読者が既に知り過ぎるほど知っていることであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...我は既に曾遊の跡を忘れてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...既成勢力の吉岡一門というものを...
吉川英治 「宮本武蔵」
...吾々は既に、貨幣租税が穀物地代に影響する仕方を論じたが、同様な結果が十分一税によっても生み出さるべきことは等しく明かである...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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