...もう既に始っているのですよ」「えっ...
海野十三 「宇宙戦隊」
...かの地の誰やかれが既にかなりまでつつき廻した問題の一方面に若干の確実な貢献をしたというような種類の仕事が学位論文として提出された場合である...
寺田寅彦 「学位について」
...社大党以外の大衆的政党の存在や又は既成ブルジョア政党の大量的小分派への分裂などを俟つことなしにも...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...彼らは既に三分の二以上を占領していたが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しかしわが生れたる東京の市街は既に詩をよろこぶ遊民の散歩場(さんぽじょう)ではなくて行く処としてこれ戦乱後新興の時代の修羅場(しゅらじょう)たらざるはない...
永井荷風 「すみだ川」
...リメイは既婚者ギラ・コシサン一人だけを選んだ...
中島敦 「南島譚」
...既曰、有靈魂、則必有實質...
西周 「靈魂一元論」
...既にして真夜中に及ぶと丁度北極や南極の地方で見る極光の様な煌(きらめき)が時々西の天に発した...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...既(すで)に五軒も十軒も成功をした例があり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼は車中に既に死んでいたか...
浜尾四郎 「死者の権利」
...三十六歳になる当時既に世界に名を知られてゐた女詩人の肩を名もない少女が慰め顔にさするのだから洵にほほゑましい光景である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...既にもう代りまで来ている以上所詮駄目だと観念した...
細井和喜蔵 「女給」
...既(すで)にその白い小さな花をことごとく失った跡だった...
堀辰雄 「美しい村」
...この役目を既にもう六十年来この方務めつゞけてゐるせいか...
牧野信一 「バラルダ物語」
...非常に幸運なことには世の中の既知...
牧野富太郎 「植物記」
...婦人洋画家として今日著名なひとは既に何人かある...
宮本百合子 「くちなし」
...既に「言説」では無い...
三好十郎 「俳優への手紙」
...石居は当時既に蟄居(ちっきょ)を免(ゆる)されていた...
森鴎外 「渋江抽斎」
便利!手書き漢字入力検索