...方々に、塹壕(ざんごう)が掘ってあったり、爆弾のため赤い地層のあらわれた穴が、ぽかぽかとあいていたり、破れた鉄条網(てつじょうもう)が植えられてあったり...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...方々の流行地では...
鈴木三重吉 「パナマ運河を開いた話」
...方々を渡り歩いた擦(す)れっ枯らしの女給の言葉になっていることを...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...今に世界の方々の隅から秋風が来る...
寺田寅彦 「鑢屑」
...今日午後は母校第一高女校友會古參の方々が私の歡迎茶話會を催すとの事で迎へられて高知驛から直に母校に行く...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...方々捜しまわりましたわよ...
徳田秋声 「仮装人物」
...その間から方々に...
豊島与志雄 「コーカサスの禿鷹」
...そして大留(だいとめ)のうちにも種々な術策が方々で行なわれていることが漠然と彼の頭に入(はい)って...
豊島与志雄 「少年の死」
...方々さがしまわり...
豊島与志雄 「長彦と丸彦」
...お付きの方々大勢...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...方々見回(みまは)してゐた...
夏目漱石 「それから」
...外にも方々から、いろんなものを持って来ますがね...
水上滝太郎 「遺産」
...御時世が変るだの何だのと方々でワイワイ騒いでこそいるが...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...自分は方々の田舎について...
柳田國男 「地名の研究」
...ずっと小さかったという話は方々にありますが...
柳田國男 「日本の伝説」
...是(これ)が同列分家(ぶんけ)の一つの原因にもなったらしい処(ところ)も方々にある...
柳田国男 「木綿以前の事」
...思い出したように方々から振返って拍手の嵐を送るのであった...
夢野久作 「二重心臓」
...武略にかけては所詮(しょせん)あの方々に及ぶべき私ではございません...
吉川英治 「新書太閤記」
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