...そう云う色好みの方々が...
芥川龍之介 「邪宗門」
...その噂を聞き伝えて諸所方々から集って来る貴賤の人が袖をつらね...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...方々に大きい焚火...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...方々縁台など持ち出している...
徳田秋声 「縮図」
...もうよほど色あせ古ぼけて方々こわれてはいたが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...蜂蜜はこのあいだ姉にたべさせようと思って方々たずねたがどこにも品切れだったのであきらめてたところほかの買物にいった誰かが思いがけぬ店で見つけてきた...
中勘助 「胆石」
...御列席の方々も其方(そのほう)の来るのを待兼ねじゃ」「遅れましてなんとも申しわけがござりませぬ」「遠慮致さず...
中里介山 「大菩薩峠」
...後遊の方々の愛護を切望して止まない...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...私は普通いわゆる教育家という方々の仲間入を致しましたのが昨年の暮でありまして...
新渡戸稲造 「教育家の教育」
...伝吉の留守を狙って銅六がやったか」方々嗅ぎ廻って帰った八五郎は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...前よりもひんぱんに方々の百姓家から仕事を頼まれましたが...
林芙美子 「クララ」
...方々駆けずり回ったりしたかしれなかった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...それから今ではもう半年になりますが、その半年の間に、頭が痛んだり、腰が痛んだり、石の当つたところが痛んだり、方々、痛い処が出きよつたですが、今になつて足がうまいこと曲らんやうになつたですわい...
葉山嘉樹 「万福追想」
...愛(あい)ちやんは女王樣(ぢよわうさま)のお顏(かほ)を拜(はい)せんとして※心(ねつしん)に方々(はう/″\)を見廻(みまは)しました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...三の方々の説を略記して御参考に供してみましょう...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...方々(ほうぼう)の人格者や名望家なぞに市会の銓衡(せんこう)委員が押しかけてまわったが...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...近頃は方々の店先に裸体画が殖(ふ)えて来ましたからね...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...やっと方々で掃かれている...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
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