...一瞬の間自然は「始めて見たる」ものゝの如く新鮮に自分の心に迫つて來る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...荒涼たる自然の中に在つて新鮮に緊張せる情調も――悉く羨ましからぬものはない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...満月は飛行機より新鮮に空気を推進することの新鮮とは珊瑚の木の陰欝さをより以上に増すことの前のことである...
李箱 「且8氏の出発」
...ブラシでもかけたかと思うようにその濃緑の色を新鮮にして午後の太陽に照らされて輝いているように思われた...
寺田寅彦 「柿の種」
...こうして好きなことをして一日遊ぶと今まで錯雑していた頭脳が新鮮になって...
寺田寅彦 「わが中学時代の勉強法」
...池も水もすっかり新鮮になったようでした...
豊島与志雄 「崖下の池」
...反ってこの女を新鮮に見せるのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼はそれをじつに新鮮に感じた...
堀辰雄 「ルウベンスの僞畫」
...特別新鮮に深い感動を与えられたのはおそらく私一人ではなかったろうと思う...
宮本百合子 「音楽の民族性と諷刺」
...どうしてこうも新鮮に...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それによって生活をうるおされ、やさしくされ、新鮮にされ、きのうは更にきょうであり、そしてこの今であるというようなものを、のがさないで生きて行かれることでしょう、ね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...美しい詩集からいつも新鮮にされるよろこびを与えられながら...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何年か前にあなたが苦しい夏を過してやっぱり今朝の様に秋を新鮮にそして亦爽やかな哀感をもってお感じになった日があったろうと云う事もしみじみと思いやりました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...静かで暖かで新鮮になってどっさりのことを考えます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そういう気がした、これからすべてを良人とふたりして築きあげてゆくのだ、そういう実感のたしかさが、十七歳のかの女にはいかにもちから強く、新鮮に思えた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...昨日の朝のやうに一時に新鮮になり...
横光利一 「悲しみの代價」
...割られた果実のように新鮮に感じられた...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...音楽、演舞、絵画、文学、宗教、茶道、衣、食、住のあらゆる部門のものが、こぞって、しかも好んで、旧臭旧態を脱ぎ捨て、新鮮に新鮮にと、たとえば女子の着る小袖模様一つにでも新しい創意を生み出すことを、安土の文化は競(きそ)いあっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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