...新世帯というのを持ったものは誰でも覚えがあるように...
海野十三 「蠅」
...二人が此処(ここ)で新世帯を構えたようなものでした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...二番目「新世帯案内」では見物がよく笑った...
寺田寅彦 「自由画稿」
...近所の知人(しりびと)のまた知人(しりびと)の書生の新世帯であることも話された...
徳田秋声 「足迹」
...すいた同士の新世帯もあれば命掛けなる密通の冒険もある...
永井荷風 「路地」
...どうだい新世帯(しんじょたい)の味は...
夏目漱石 「琴のそら音」
...お延の新世帯(しんしょたい)が夫婦二人ぎりで...
夏目漱石 「明暗」
...「御前も新世帯だから...
夏目漱石 「門」
...新世帯(しんじょたい)の貧しさを...
野村胡堂 「楽聖物語」
...また通し駕籠で郷里を訪れただけの祖母との新世帯(しょたい)は...
長谷川時雨 「西川小りん」
...この新世帯には、まださまざまな欠点があった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...新世帯の床の間に行脚(あんぎゃ)の蓑笠(みのかさ)に添へて安置したるは汝が一世の曠(こう)なるべし...
正岡子規 「土達磨を毀つ辞」
...「晴れて嬉しい新世帯」都々逸(どどいつ)のような見だしの下に...
宮本百合子 「高台寺」
...私の知った書生上りの新世帯(しんしょたい)にこういう奇談がありました...
村井弦斎 「食道楽」
...初めから新世帯(しんじょたい)などという色めいた...
山本周五郎 「さぶ」
...二人切りの新世帯を作って...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...また新世帯であると共に...
吉川英治 「親鸞」
...あの……新世帯みたいに」「流々転住(るるてんじゅう)の舟住居(ふなずまい)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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