...斯うまでの早業はむずかしろう...
有島武郎 「かんかん虫」
...僕が斯うして毎日のやうに行つてるのに...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...其國の風教に隨ひ……」斯う云ふ訓令を授けて居る...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...「傲慢な人」と云う評判であるが、話をするにも相手の顔をまともに見ないようにして、たま/\視線がカチ合うと直ぐにその眼を外らしてしまう所など、何だか斯う、処女のように小心で、臆病らしい素振りもある...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...梅子(うめこ)は益真面目(まじめ)な顔(かほ)をして、又斯う云つた...
夏目漱石 「それから」
...斯うなると、不在證明のない奴が一番潔白だ――と言ひたくなる位です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次は斯うなると嫌も應もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...父親の勘右衞門は老病で、この春隱居をし、秋月家は若い勘三郎が當主ですが、一度綱田屋五郎次郎の怒りに觸れて、許婚の仲の玉枝と引割かれたとは言つても、斯うなつた上は、いづれは一緒になる運命でせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そつと親分のお耳に入れて置きます」佐吉は斯う教へてくれるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...斯ういふ種類の歌には余りよい歌はない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...是(こ)れ丈(だ)けは如何(どう)やら斯うやら首尾能(よ)く出来て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...心気を一転させなければならない――私は斯う気づいてからは...
牧野信一 「早春のひところ」
...」私は窓から半身を乗り出して斯う叫んだ...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
...お久美さんは今までの此那に長かった間何故自分が斯う思わずに過して来られたかと云う事が疑われる様で...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...それに反して斯う云ふ風な仕事をしまするのは國語を濁すのであります...
森鴎外 「假名遣意見」
...斯うして行きます...
森鴎外 「假名遣意見」
...それも亦斯ういふ堪へ難い季節を...
柳田國男 「家を持つといふこと」
...斯うした話をU―君から聞きながら私は彼の佐倉宗吾の事を思ひ出してゐた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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