...たま/\一二の書物に断片的な記事が散見するのみであって...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...吾々が断片的な思考に於て...
戸坂潤 「科学方法論」
...そうした云わば任意の断片的な実在部分に照応する反映が単に所謂知識(Wissen)と呼ばれるものだ...
戸坂潤 「科学論」
...ごく断片的な場合を取って見ても...
戸坂潤 「技術の哲学」
...夫は個別的で断片的な認識手段をば...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...それは却って断片的なものが載るから...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...板石の上に散らばってるそれらの断片的な思想を一つに組み合わせ...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...自分はただ断片的なる感想を断片的に記述する事を以て足れりとせねばならぬ...
永井荷風 「霊廟」
...そういう断片的な材料をもとにして...
中谷宇吉郎 「イグアノドンの唄」
...そうした断片的な影像が眼の前に飛び廻るのだとも云えた...
夏目漱石 「明暗」
...多くは断片的ながら...
野上豊一郎 「エトナ」
...その人物に就いての断片的な印象風のことを主に誌して見ようと考へ直した...
牧野信一 「彼に就いての挿話」
...如何に多くの、断片的な、無味乾燥な史料の中を潜らなければならないにせよ、歴史家の求めるものは結局、歴史的事象そのものの直観ではないであらうか...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...そこにある断片的な文句を綴(つづ)り合せてみるとそれだけでも容易ならぬ意味があるとは思わないか」「――砲の鋳造はさきの火炉にては不可...
山本周五郎 「風流太平記」
...断片的ないろいろの不審を...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...これは石経の断片的な残字から丹念に碑面の文章を復元し...
和辻哲郎 「孔子」
...しかしその相手が大きい組織を持たない断片的な部族であった間は...
和辻哲郎 「鎖国」
...断片的な文句は直ちに具象的な中心を得て...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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