...下枝の泣く声聞く毎(たび)に我は腸(はらわた)を断つばかりなりし...
泉鏡花 「活人形」
...けれど彼女が其の都度(つど)断つたと云ふ事も矢張り事実にちがひないのです...
伊藤野枝 「ある女の裁判」
...むしろ断然関係を断つ方が僕のためだという忠告だ...
岩野泡鳴 「耽溺」
...断つてさつさと帰つて来た」「――嘘をつけ...
武田麟太郎 「現代詩」
...引留められるのを断つて二時の夜行列車で防府まで...
種田山頭火 「其中日記」
...所謂芸の臭いのに堪りかねて断つた次第です...
談洲楼燕枝(二代) 「燕枝芸談」
...総て盤根錯節を断つの利器を待つものたらざるなし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...家名を断つということは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...生を断つことではなく...
直木三十五 「南国太平記」
...遼東九月蘆葉断つ...
中里介山 「大菩薩峠」
...兵庫方面より二重に聯合軍の連絡を断つこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...我々にあつて芸術的欲求が根を断つてゐるといふわけではない...
中原中也 「撫でられた象」
...断つべくもあらぬまでに纏わるる...
夏目漱石 「薤露行」
...斯くまでの雪の状」は「都の然も如月の末にあるべき現象とも覚え」ないと特に断つてはゐられるが...
正岡容 「下町歳事記」
...其糸を断つことをなさずして...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...しかも山の天然との断つべからざる連絡は...
柳田国男 「雪国の春」
...この人等(ら)には病(やまひ)のために談(はなし)が出来ないと断つてあるのであるから...
與謝野晶子 「帰つてから」
...七尾城との連絡を断つためには...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??