...又断つて置く、自分は既に此事件を以て親(みづか)ら出会した事件中の最大事件と信じ、其為に二十幾年来養ひ来つた全思想を根底から揺崩された...
石川啄木 「葬列」
...断つ事は出来ないのだ...
伊藤野枝 「日記より」
...――よく断つておくが...
薄田泣菫 「茶話」
...「もう一艘の方の奴らは岸をって我々の行手を断つつもりらしい...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...かいとう乱麻を断つ...
太宰治 「家庭の幸福」
...自動車に乗ることだけは断つて...
種田山頭火 「行乞記」
...其の声惻々として人の腸を断つに足れり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...主人から引止められるのを断つて...
豊島与志雄 「エミリアンの旅」
...生を断つことではなく...
直木三十五 「南国太平記」
...断つべくもあらぬまでに纏わるる...
夏目漱石 「薤露行」
...お約束のお座敷断つて来るわね...
林芙美子 「瀑布」
...云はゞ副線的の序事のみに終つたことを断つて置き度い...
牧野信一 「早春のひところ」
...服部君に一応断つておかなければなりません...
牧野信一 「街角」
...「病院は妾が断つて来るから...
牧野信一 「妄想患者」
...おのれも一時は水戸と断つに到ったほどである...
山本周五郎 「新潮記」
...大安寺の僧と同じく肉食を断つて潔斎生活を守つてゐる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...呼子笛(よびこ)!――不意に水を断つごとき呼子笛のつンざきが...
吉川英治 「江戸三国志」
...志を断つもよかろうが――と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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