...断つて置く、此町の隣が密淫売町(ぢごくまち)の大工町(だいくちやう)で、芸者町なる本町(ほんちやう)通も程近い...
石川啄木 「葬列」
...』『ぢやお前が断つたと云ふのは一番初めに来た時の事だね...
伊藤野枝 「ある女の裁判」
...時には自分の手で喉をしめて息の根を断つというようなこともある...
井上良夫 「J・D・カーの密室犯罪の研究」
...あけみと交渉を断つという第一条件には...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...お前に断つて置くが...
谷崎潤一郎 「戯曲体小説 真夏の夜の恋」
...他に用もある』かう言つて断つた爺さんは...
田山花袋 「朝」
...一切の関係を断つ旨を声明し...
戸坂潤 「社会時評」
...君の両腕を断つて...
富永太郎 「遺産分配書」
...過去と未来との断つべからざる連鎖であり...
序 豊島与志雄 「ジャン・クリストフ」
...その根を断つにあらざれば葉は枯れない...
中里介山 「大菩薩峠」
...断つべくもあらぬまでに纏わるる...
夏目漱石 「薤露行」
...断つても断てぬ子の可憐(かわゆ)さに...
樋口一葉 「十三夜」
...断つておしまいなと言へば...
樋口一葉 「わかれ道」
...断つて置くがこの繃帯は穴をふさぐために医療をほどこしてゐるのではなく...
北條民雄 「続癩院記録」
...読み残したものは次の回へなどゝ断つたものゝまるで借金なんてものが容易に返済出来ぬと同様に...
牧野信一 「浪曼的月評」
...要らないと云つて断つたが...
正宗白鳥 「月を見ながら」
...之も跡を断つに至った...
柳宗悦 「京都の朝市」
...呉家の悪因縁を断つ事を得たり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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