...伊藤とは震災の前年から音信を断つていたので住所もわからない始末である...
伊丹万作 「私の活動写真傍観史」
...だから唯だ一言『お前が断つたと云ふこと...
伊藤野枝 「ある女の裁判」
...断つた筈(はず)のX―新聞が又もや精勤して...
犬養健 「姉弟と新聞配達」
...一日も早くこの苦しみを断つほかはない……」そうした悲憤の叫びが共鳴を呼んだ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...神聖な剣は煩悩(ぼんのう)のきずなを断つ...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...貴女は半井さんと交際を断つ訳にはいかないでしょうか」といった...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...退いて原因力を打ち断つてしまふか...
平出修 「計画」
...俺達が明日の天気のことに就いて話してゐるのだと思つてゐるから――いや俺は今さう断つて置いたから...
牧野信一 「素書」
...キツパリ断つた自分なのに...
牧野信一 「若い作家と蠅」
...自然が人間の心情に幾重にもかたく巻きつけたこれらの絆を断つよりもむしろ繋ぎとめておくために苦労するのは害悪ではないのであろうか...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...今樹我がために断つ豈(あに)神助か〉...
南方熊楠 「十二支考」
...容易に根を断つことの出来ないものである...
森鴎外 「妄想」
...大安寺の僧と同じく肉食を断つて潔斎生活を守つてゐる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...遠けむりすめろぎの 天の日嗣(ひつぎ)と嗣ぎてくる 君の御代御代隠さはぬ 明き心をすべらべに 極めつくして仕へくる いや継ぎ継ぎに見る人の 語りつぎてて聞く人の鑑(かがみ)にせむをあたらしき 清きその名ぞおほろかに 心思ひてむな言も祖(おや)の名断つな大伴(おほとも)の氏と名に負へる ますらをの伴(とも)まだ九月九日...
吉川英治 「上杉謙信」
...玄徳の退路を断つべく...
吉川英治 「三国志」
...絆(きずな)を断つに...
吉川英治 「私本太平記」
...加賀本国の敵の救援を断つため...
吉川英治 「新書太閤記」
...百絃(げん)の琴を一時に断つように...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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