...北からもうすこしばかり身にこたえる風が吹きさえすればいつでもかれらの生命の糸を断ち切ることはたやすいことだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その寸法を彫刻家の注文通り断ち切る役なのです...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...この醜い関係をいかにしても断ち切ることができなくなってくるのです...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...到底断ち切ることのできないある因縁をしたたかに感じさせられたのであった...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...結局のところは過去のきずなを断ち切るだけのことではないか...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...開業当初の関係を断ち切るために...
徳田秋声 「縮図」
...首を縊る……毒を飲む……頸動脈を断ち切る……頭か心臓かに拳銃を打ち込む……然しどれも面白くなかった...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...しかし諸君は郭外の大通りのもっとも寂しい片隅で一人の憐れな男の首をみじめにも断ち切る時...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...私の心をここにつなぎとめ釘(くぎ)付けにしこびりつかせてる綱を断ち切ることと...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...哨楼を縛りつけている革紐を断ち切る...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...峰が一つ開けると忽然(こつねん)として砦(とりで)のような山が行手を断ち切るように眼の前に現われる...
中里介山 「大菩薩峠」
...それには重力を断ち切る必要がある...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...完全に断ち切ることになる...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...おれはふと思ふおれたちこそ苦闘する中国の兄弟に送られた××(1)の×(2)軍国境を越えて共に暴圧の鎖を断ち切る自由の戦士!いま丘を越え海を越えて武器を携え急×(3)に赴くおれたちではないかとけたゝましく響く喇叭の音におれはふと我に返る(……蒋介石ごときは問題ではない(わが敵はただ第十九路軍……砂風の吹き荒れる営庭で...
槇村浩 「出征」
...(ウェルギリウス)我々をつないでいる鎖を断ち切るよりはこれをこすり切る方に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...確実に禍(わざわい)の根を断ち切るときだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...自身の縄目を断ち切ると...
吉川英治 「三国志」
...自分の片腕を断ち切ることになり――万一...
吉川英治 「三国志」
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